先日の月曜日は祝日だったが、ティムはサンライフの新年ミーティングがあり、私は自動的に子連れ狼。
シトシトピッチャンシトピッチャン。。。
そんな日に限ってママじゃないと嫌だと泣くカワイイちゃん。
男親の限界を感じる切ない瞬間だ。
雨が降っていたせいか、その日はすごぶる機嫌が悪かった。
どうしよう。
何となく思いついたのがアヤラ1Fの子供用のトレイン。
モール内を少し走るだけなのだが、彼女にとってマイブーム。
かすかな望みを胸に現地へ行ってみるとスタッフは誰も居ない。
昼休み。。。
余裕で2時間は戻ってこないだろう。
静まり帰った子供トレインはまるで廃墟の様だ。
Papa ali(パパこっち)
言われるままに従うのが私の宿命。
青と赤と緑の小さな車両。
乗ったり降りたりを繰り返す。
子供用の電車はとても小さいので日本人は出入りするのが結構辛い。
それも飽きた頃、吹き抜けの下にある滑り台広場に興味が移ってしまった。
実は一度も行ったことがない。
アヤラとは思えないワイルドな治外法権エリアなのだ。
まるで難民キャンプ。
ローカルフィリピーノにとって実は超穴場なのかもしれない。
入場料無料。
管理者の居ないエリアは本当に野生化する。
ウッキー!!
ロビンソンやSMでイオンがやっているキッズーナとは訳が違う。
私の心配をよそに非常にワクワクしている我が子。
ソーシャリゼーションという名の修行だ。
希望通り、そこに放つことにした。
こどもは友達作りの天才。
直ぐにレディースの仲間入りをしていた。
その間、私は虫歯だらけの女の子供にやたらと興味を持たれた。。。
ねえ、オジサンいつ中国に帰るの?
Kuya , kanosua balik sa china?
クヤ、カノッサ バリック サ チャイナ?
フィリピンあるある子供の質問。
セブでは日本人はコリアンかチャイニーズ扱いされる。
まるでスクワッターエリアにでも迷い込んだような妙な緊張感が張り詰める空間。
私が座っていたベンチの直ぐ隣にいつの間にか小学生の男の子がいた。
いかにも賢そうな顔をしている。
口が常にボヘェ~っと開いたのが多いフィリピンの中で珍しく横一文字にきりっと閉まっている。
張り出した後頭部が頭脳容積の大きさを物語る。
彼は手にルービックキューブを持っていた。
数秒間じっと見つめたその矢先、ガチャガチャと勢いよく動かし始めた。
そして約1分後、全面揃ったのをこの目で確かに見た。2017年早々、救いようのないアホばかり見てきたので、ルービックキューブ全面そろえた少年の事が超絶に輝いて見えた。
話しかけずにはいられない。
基本的に私はフィリピン人には現地語で話しかけるようにしているが、彼には最初から英語で話しかけた。
想定通り、素晴らしい英語力だ。
いや、英語力というより、頭の中がすっきり整理されているので情報が非常に的確だ。
一般的にフィリピン人は質問に的確に答えないので会話を5分以上続けるのが困難なのだが、結局彼とは30分以上話が弾んだ。
こんなにフィリピン人との会話が楽しいと思ったのはどれくらいぶりか?
ヘジカヤ君12歳。
セブ南部のミンラネリア市に住んでいる。
母親が買い物している間、ワイルド広場で待つことになったらしい。
まさに掃きだめに鶴状態。
3人兄弟の末っ子でお父さんの仕事はミンダナオ島スリガオで鉱山の仕事に従事しているらしい。
将来なりたい職業はエンジニア。
ルービックキューブは先の先を読みながらキューブを動かし整えるゲームだ。
フィリピン人には最も苦手な分野だろう。
それが、物の見事に短時間で全面クリアーした彼は人間国宝並みの才能だ。
しかし、男で頭が良ければエンジニアというフィリピンあるあるなコンサバ思想が彼の選択枝を狭めている。
個人差天国フィリピン。
日本と違い、教育で均されることなく個々の素性がそのまま剥き出しになるのだ。
私は生まれて初めて12歳のフィリピン人に自分の名刺をうやうやしく献上した。
個人的に彼の将来が楽しみ。
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