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マーケティング失敗の吉野家
フィリピンは間違っても飯がうまい国のランキングには入らない。
日本人でも時々「Jollibee」のチキンが美味すぎるとか激甘の離乳食っぽいパスタが大好きだとかいう人もいるが、それは自分に嘘をついている可能性が高い。
自己否定したくない深層心理。
フィリピンという国にわざわざ来ている自分の選択を否定したくないという願望がそう言わせており、同じファーストフードで比較しても日本の吉野家の牛丼のレベルの方が1万倍以上高いのだ。
しかし、セブを全撤退した吉野家。
進出して来た当初は料理のトレーニングをしていなかったのか、ライスは柔らか過ぎてお粥の一歩手前状態でトッピングの牛肉以外は食べれたもんじゃなかったのだが、そのうちテコ入れが入り日本人が普通に美味いと思えるレベルになった。
しかし、美味ければ売れるというほど飲食の世界は甘くない。
地元密着したマーケティングが必須なのだ。
吉野家がヤヴァい💥
新型コロナウイルスの影響で店内飲食する客が減少し最大150店を閉店する 株価も撃沈https://t.co/oWiLNC4OEU吉野家がセブ島全撤退した理由
マーケッティング失敗つまり吉野家スタイルの食事に100ペソ以上かけないという価値観を考慮すべきだった
— モト ボサツさん@子供と成長中 (@motobosa02) August 1, 2020
吉野家スタイルは貧困層の庶民の朝食スタイルであり、わざわざエアコンの効いたファインダイニングと呼ばれるレストランでは不釣り合い。
そこに100ペソ以上払うという常識はフィリピンには存在しないのだ。
フィリピンの吉野家的存在
日本の人気アニメ「キン肉マン」では吉野家のコマーシャルを盛んに行っていたが、有名なのは「速いの美味いの安いの」というキャッチフレーズ。
つまり、お洒落にこだわらないオッサンが食事という空腹を埋める作業をお一人様で短時間に行える場所。
フィリピンでそれに相当するのがタプシログ店。
私の場合、間違ってもグルメ舌ではないと自信を持って言える雑な味覚だが、良く言えば生きるためなら何でも食うポリシー。
他の人がマズイという食い物でもわりと平気で食えるほうなのだが、食事は空腹を満たすための作業でありそれ自体を楽しもうとする気が薄い。
ここはぜひ少しずつ食事を楽しむような脳に変えて行きたいと思いながら生活している。
そんな大雑把な自分がお世辞にも美味いとは思えないフィリピンの食べ物ってどんだけ?
フィリピンで食事という作業を繰り返すうちにいつの間にか一切食べ物に期待をしないという心理体制が出来上がった。
私が初めてイケる!と舌つづみを打ったフィリピン飯が「TAPSILOG(タプシログ)」だった。
俺がフィリピン飯で一番美味いと思うのがTapsilog タプシロッグ👍
前日残ったライスを炒め
目玉焼き
おかず一品(内容によってメニュー名が変わる)これが一番日本人の口に合う😃 pic.twitter.com/UByEPHXqwO
— モト ボサツさん@子供と成長中 (@motobosa02) August 1, 2020
タプシログとの出会いはマニラのスラム街。
セブのジャングルで生活をするうちにビサヤ語の日常会話はある程度出来るようになり、逆にタガログ語のスキルをもっと上げたくなった。
そういう話をティムの天敵である元カノTへしてみた。
ホームステイ。。。
なんと甘美な響きなんだ。
屋根とホットシャワーとエアコンのある近代的な生活の様子を思い浮かべた。
その流れでマニラへひと月だけ滞在することになったのだが、その場所がマニラでも最凶と呼ばれる元スモーキーマウンテンで有名なトンドでセブ島のジャングル生活の方が100倍快適だとう脅威の世界。。。
妹の旦那のM氏が私のアミーゴとして行動を共にしてくれた。
トンドのモリオネス地区ではビサヤ語のグループが付近を牛耳っておりローカルジムで仲良くなった奴等と日が沈むと一緒にビールを飲み楽しく生活できた。
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ある妹の旦那M君が近所にあるタプシログ専門店に連れていってくれた。
当時の値段は一つ40ペソ程度だったが、焼き飯とゆで卵とオカズ一品がどんぶりにセットされていた。
何これ?メチャうまいやん!
タプシログに吠える謎の中年東洋人。
食堂のアテが笑いながらこちらを見ていた。
あれがフィリピンで生活して初めて普通に美味いと思った瞬間だった。
私はトンド滞在中ほぼ毎日その店に通い続けたので今でも完全にメニューを覚えている。
タプシログについて
「焼き飯、目玉焼き、オカズ1品」という組み合わせはフィリピンの伝統的な朝食パターン。
昔は冷蔵庫や電子レンジの無い環境で前日に残ったライスを焼き飯にするという流れが出来上がり、卵とオカズを添えるスタイルがカテゴリー化された。
最も有名なのがタプシログなのだが、添えるオカズによってメニューの名前が変わる。
思い出のタプシログ店のメニュー
- TAPSILOG タプシログ (TAPA, SINANGAG, ITLOG)
- TOSILOG トシログ (TOCINO, SINANGAG, ITLOG)
- HOTSILOG ハッシログ (HOTDOG,SINANGAG, ITLOG)
- CHIXSILOG チックシログ (CHICKEN,SINANGAG,ITLOG)
- BANGSILOG バゴシログ(BANGUS, SINANGAG, ITLOG)
- LONGSILOG ログシログ (LONGGANISA, SINANGAG, ITLOG)
セブにも「SINANGAG STATION(シナガグステーション)」というフランチャイズ店があるが、朝から晩までフィリピン流の朝食を食べることが出来る。
ちなみにSINANGAGとはタガログ語で焼き飯のことで、ITLOG(イットログ)と呼ばれる卵が必須セット。
日本でもイケる味
私がフィリピンで最もイケる味だと思うタプシログは日本の飲食業界に新しい風として参入できるポテンシャルを感じる。
フライドライスをベースに目玉焼きとオカズ一品というシンプルなパターン。
日本のどんぶり専門店としてマッチするコンセプトだろう。
まず日本のどんぶり専門店で焼き飯をベースにしたものは見た事がない。
食事を作業として片づけたい脳の人が集まり、そして安いわりに腹にたまり満足度が高い。
体に悪いものは美味いという例の法則がぴったりと当てはまるメニューだがシンプルイズザベストで決まりだ。
コロナで新陳代謝の行われている世の中だが、新しいビジネスとして再スタートさせる候補としていかが?
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