ヒートアップする宝くじ売り場
そういえば、日本はすっかり年末ジャンボの季節だ。
12月31日の抽選日を控え、夢を買う。
一方、殺気立ちのぼるセブの宝くじ売り場。
勝負師の顔だ。
フィリピン人が真剣に黙りこむと怖いものがある。。。
考えても意味のない宝くじ売り場で能力全開!!
夢を買うとか遠まわしな幸せではなく、本気で勝ちに行っている。
当たる?いや、当てるのだ。
中長期という計画的概念が無いので、目の前のニンジン命。
そして、おびただしく散乱しているハズレくじ。
まるで日本の場外馬券売り場だ。
フィリピンは子供から大人まで、賭け事が大好き。
夢は宝くじに当たって幸せな家庭を築くこと
日本の小学生に将来の夢を語らせたら、サッカー選手、野球選手、パイロット、宇宙飛行士など、昔からあこがれの職業をあげる。
しかし、フィリピンの小学生の場合、将来の夢は宝くじに当選する事という子が割と多い。
その象徴がこの番組。
毎週日曜日に放映している大人気番組Pepito Manaloto.
元々、普通の庶民だった家族が宝くじに当選し、成金となった後のストーリー。
いわゆる、フィリピン番のサザエさんだ。
さえないボケ旦那に太った奥さんと子供2名がおりなす、全然クールじゃないライフスタイル。
ハード面だけ取って付けたように豊かだが、生活様式はド庶民という設定。
残ったウインナー1本を奪い合うシーンが印象的。
これなら自分も成れそうな気にさせてくれるのだ。
フィリピン人の現実的な理想の家庭がこのPepito Manalotoである。
”夢は宝くじに当たって理想の家庭を築く事です”
やはり、宝くじに当たらないと幸せになれないという前提がある。
日本の場合、楽してオカニを楽して得ることは良くない事だと教えられている。
だから、宝くじに当たったハッピーファミリーなストーリーの設定は考えにくいが、フィリピンは楽にスムーズに金持ちになる、または最初から裕福であることが美徳であるような風潮だ。
南国のせいか、汗水たらすとか、根性とか熱血という暑苦しい状況は好まれない。
祖母の遺言
うちの祖母は宝くじを毎年ちゃんと買っていた。
ちなみに典型的B型。
宝くじを買うたびにこう言った。
「当たったら、おっちゃちにも少しやるけんね」
※長崎弁でおっちゃちとはあなた達の意味
「兄ちゃん、少しって幾らやろね?」
「当たるわけなかやろが」
ジャンボ宝くじのシーズンが来るたびに、こんな会話をしていた。
そして、祖母は亡くなる前に、私たちにこう言い残した。
「どうせ当たらんけん、宝くじ買わん方がヨカよ。。。」
日本の場合、ジャンボ宝くじ一等賞が当たる確率は10,000,000分の1と言われる。
これは雷に打たれる確率とほぼ同じらしい。。。
嘘みたいな確率で当たった先には悲劇が待っている。
高額当選者の8割が自己破産するというジンクスがあるのだ。
やはり、オカニは人を狂わす!
オカニモチになっていい人になるケースはあまり聞いたことがない。
Pepito 一家のように宝くじ当選後も平和で平凡な家庭が続くなんてまさに夢なのだろう。
当選と同時に不幸も入ってくると思えば、宝くじが当たらない幸運に感謝するのもありなのかもしれない。
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