近所の公園。
NO NTRYと書かれた立て札がある。
この立て札を見るたびに気になっていた。
なんだろこれ?
そしてついに朝ジョグの時、付近を掃除していたハウスキーパーに聞いてみた。
あのさ、INTRYって何?
「Day , Kanang ・・・Unsay INTRY?」
歳の頃はそうさのぉ17歳位か。
黒々で目がグリっとした典型的なセブアナ。
「INTRY ba INTRY!」
彼女はさも勝ち誇ったように公園へ入るジェスチャーをしてみせた。
はッ!
これって
NO ENTRY!?
胸のつかえようやく下りた瞬間。
普通に考えれば分かりそうなものだが、教会のところにある立て札だったので、宗教用語か何かだと思い込んでいたのだ。
フィリピンってスペリングのミスにやたらうるさいくせに、EとIの区別が付かないようだ。
そういえば、多くのセブのフィリピン人に日本語を教えてきたが、苦手な音に”エ”がある。
ビサヤ語の母音はAIU。
EがIに集約されてしまう。
たとえば
いえ→いい
ええ→いい
えい→いい
エントリー → イントリ
なるほど。。。
エの音を発音させようとするとイの口のままエと言おうとする。
「あごを引いて口を少し大きめに開いてみて」
ようやくエの音にたどり着けるのだ。
ついでに言うと長音も苦手。
たとえば
飛行機(ひこうき)。
ひらがな表記だと”ひこうき”となるが実際の音はひこーき。
ビサヤ語でも英語でも長音や音引きと呼ばれる伸ばす音が存在しない。
だからいつも”ひこき”になってしまう。
逆にこの日本語の特徴が英語学習の弊害になっているといる。
コーヒー → カァフィ
コンピューター → カンピュラァ
テーブル → テイボウ
長音以外には撥音と呼ばれる小さいツも外国人泣かせの日本語の特徴。
逆に日本人のカタカナ英語は小さいツから逃げられない。
日本語の必ずアイウエオの母音とン音で締めくくるというルールが小さいツを生んでいる。
リップスティックゥ → レプスティク(最後の母音ウを言わない)
ブレッドォ → ブレェド(最後の母音ォを言わない)
ゲットォ → ゲェト(最後の母音ォを言わない)
この必ず母音で終わる日本語のルールを意識する事で、日本語を教える側または英語を学ぶ側になった時に役に立つと考える。
最後は少し勉強チックになってしまったが、セブでINTRYの立て札を見た時はぜひENTRYと理解しましょう!
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