人件費の安さが生命線
まるで子供が玩具箱をひっくりかえしたように不規則で赤茶けた物体が散乱。
私が初めてフィリピンをマニラ上空から見た時に得た大きなインパクトだった。
今も風景を見るたびにI feel Philippine。
”フィリピン留学が破綻する日”と少し挑戦的なタイトルをつけてしまったが、ひとえにアジア諸国で日本人が進出して何かをする理由は物価、特に人件費の安さが狙いだ。
2016年現在のセブといえば、観光、コールセンター、語学学校といった産業がメジャーとなっているが、あと数年後は世界有数のカジノのメッカを目指している。
セブの語学留学は若いフィリピン人女性講師と狭い密室に閉じこもり、6~8時間のプライベートレッスンを受けるというシステムが売りだ。
レディースドリンクやボトルを入れるとたちまちフィリピンパブ留学という名前にスイッチングできる。
実は数年前本気でそんな学校を作りたいと考えたことがある。。。
冗談はさておき、学校や代理店もフィリピン留学を売るのに共通して欧米との比較が主流。
以下の共通ポイントを強調する。
フィリピン 欧米
授業 マンツーマン グループ
費用 17万円/4W 30万円/4W
渡航 5時間 10時間以上
物価 1/3 日本並
私の記憶している日本では英語を話すと変な人扱いされていた。
特に発音が欧米に近ければ近いほど社会に対して感じ悪い。
最近ではカフェで欧米人が英語を教えるレッスンも出てきたが、基本的に学校というシステムではグループ授業が主体。
日本人は人前で積極的に発言したり質問したりすると変な人扱いされるのでグループ授業だと葬式のようになりがちだ。
マンツーマン授業は他の日本人に見られず英語をひそかに話せるので日本人には必要不可欠なのかもしれない。
ばい菌扱いのフィリピン?
”あなたはなぜフィリピン留学へ?”
フィリピン留学という世界へかかわった8年前からことあるごとに質問してきた結果、マンツーマン授業というキーワードが8割以上の理由に上った。
魅惑のマンツーマン授業。
1日8時間授業として1週間で40時間。
土日はマンゴ界隈で屋外訓練。
ひと月で160時間となる。
日本で週末2時間だけ英会話スクールへ行くとしたら1年8カ月分に相当する。
普段日本語だけで生きている人だと特に1週間目は脳みそが筋肉痛になる世界だ。
まあ、一生に一回位そんな異常な体験をするもの悪くないと思いながら見ている。
先日、私がピックアップへ行った語学留学で来られた40代の女性の方が空港からホテルへ向かう途中でこんなことを言われていた。
「実はフィリピン行くって言ったら、周りから凄い反対されました。何でそんなところ行くの?って(笑」
フィリピンという国は経済が発展して云々とか、2023年には日本の人口を抜くから云々とかいろいろ前向きな事を言われているが、所詮未だに”そんなところ”扱いなのだ。
私は別に日本で何かやらかしたわけでも借金踏み倒して逃げてきたわけでもないのだが、フィリピンから帰国するたびに家族の反応が微妙に冷たい。
「兄ちゃん。。。スネの黒かね。。。」
弟がポツリとつぶやく。
365日セブでジョギングすりゃ誰でもそうなるだろう。
「うわ~あんた。。。」
特に母親が私の存在を保健所を呼ぶ一歩手前までビビっている気がするので、長崎へ戻り辛い。
だから、勇気を出してフィリピン留学へ来た女性より、反対する周りの人達の心境がリアルにわかる。
人件費の高騰とフィリピン留学
まだまだフィリピンは淫靡で猥雑な反道徳的?存在として扱われてしまうのが現実。
逆に私はそんな世界だからこそ一思いに飛び込んだと言っても過言ではないが。。。
日本人のツボにはまる魅惑のマンツーマン授業。
虎穴に入らズンバ孤児を得ずの世界。
マンツーマンシステムを支えるのが人件費の安さ。
セブの場合、大卒の給料は一般的に9000ペソから15000ペソの間。
日本のように年取れば自動的に給料が上がって行くものではない。
離職率は日本よりもはるかに高く、5年同じ会社に勤めているとちょっとビックリしてしまう。
アジアに進出した企業が撤退する理由は人件費の高騰。
数年前から日系企業は脱中国。
アセアンで人件費の安い国を探している。
フィリピンの英語学校も同じ運命をたどるだろう。
人件費が想定以上のスピードで高騰してしまうと、フィリピン留学を支えているマンツーマンシステムは崩壊してしまう。
欧米の半額以下という触れ込みがあってこそのフィリピン留学。
先日、俺のセブ島留学という語学留学関連サイトにこんな記事を投稿してみた。
ぜひよそ行きのマイルドな表現をご覧ください(笑
【フィリピン行きを反対される現状】フィリピン留学2018年問題
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