セブの名物と言えば子豚の丸焼きLechon baboy(レチョンバブイ)。
この料理はセブ留学や旅行のガイドブックに必ず登場する存在だ。
その中でも最も成功していたRICO'S が閉鎖へ追い込まれた。
マボロ店とアクシス店、あわせて100名の従業員が路頭に迷うことに。。。
見せしめのガバメントポスター
うちから徒歩圏内という事もあり、この店には何度も足を運んだものだ。
バコロド出身のティムはセブへ来た頃レチョンマノック(チキン丸焼き)派だったのだが、RICO'Sのおかげでレチョン好きになってしまい、今では相当量の体脂肪を備蓄している。
かつて賑わっていた店内は激しく散乱し、まるでWALKING DEADの世界。
営業許可の更新を行わないまま税金を納めず営業を続けていたのが見つかった。
税徴収システムがまともに機能していない国で、今更この仰々しい警告はかなり不自然。
ガムテープの貼り方が乱雑で微妙に右へ傾いている。
こういった雑な仕事にフィリピンらしさが溢れて止まらない。
しかし、もっとフィリピンらしいのが下の新聞記事の内容。
市長の義理の娘がRICO'Sレチョン株を30%を所有しており、経営権を巡っての利権争いで今年の7月あたりから激しく揉めていた模様。
客観的にどちらが良いとか悪いとうよりも、いままで市長の家族を株主に入れることで相当の便宜が図られていたと思われるが、逆にそれが仇になったという事だろう。
コネ社会フィリピン。
法律が有って実質無いに等しいこの国で、特有のアンフェアアドバンテージを如何に上手く使うかは商売の醍醐味だ。
コネを使った方も使わせた方も自慢の種。
諸刃の剣。
しかし、そう言ったアンフェアな世界は一歩間違うと矛先が自分へ向き、悲惨な結末へと一気に加速する。
北斗神拳奥義 二指真空把のように放った矢がそのまま自分へ戻るのだ。
そこがこの国の面白くも恐ろしい所だ。
ご安全に!
さよならRICO'S。
本当に良い店だった。
今まで有難う。
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