フィリピンはなんでんかんでん小切手社会。
盗難アジアで現金の所持は即リスクとなるので会社も個人も支払いは基本的に小切手を振り出す。
しかし受け取る側のリスクは小切手を銀行へ持ち込み現金化するときの待ち時間。
月に2度もある給料日の直後とかち合うと大変。
まるで昔の市民病院の内科のように2時間以上待たされることもざらだ。
ローテク天国ではとにかくやたらマニュアル式の手作業工程が多くまるで筆で帳簿を書いている時代劇。
簡単なことをやたら複雑にしたがる。。。
3万ペソを超える金額になるとマネージャがサインしないと現金化できないのだが、客はまるで会社の新入社員のように自分で銀行の偉い人のところに稟議を持ち込み、許可をもらったらノコノコとやる気のない偉そうなカウンターへ戻って現金化の作業に取り掛かってもらう。
待ち時間のイライラ&客としての立場もボロボロズタズタになるのがフィリピンの銀行の試練だ。
先日、フィリピンのトップ3に入っているMバンクへ小切手を現金化するべく行ってみた。
昼近くだったのである程度の待ち時間は覚悟していたのだが、入口のガードマンから待合番号をもらって確認したら10名の待ちだった。
いつも20名以上待っているイメージがあるので少しほっとした。
カウンターには男性一人女性一人のスタッフが座っていた。
いかにもコネで入りましたという感じの自信たっぷりの顔だ。
フィリピンはコネで入れて貰った人も入れてやった側もそれを自慢と思う率直な国なのだ。
待ち時間を想定。
10名中2名はきっと途中で戦線離脱していなくなると思われるので実質8名の待ち人だ。
カウンターを左右二手に分かれて一人平均10分かかったとして40分で自分の番がやってくるだろう。
私は銀行を出てゆっくりとトイレを済ませ、しばらくスーパーマーケットの中をうろついた。
一応20分経過した頃銀行へ戻って番号を確認すると全然進んでいない。
このままだとやはり1時間以上コース確定だ。
待たされ慣れているとはいえ、たかが小切手の換金で1時間以上費やしたくない。
更に20分経過した頃もう一度戻ってみるとやっと残り3名になっていたのでそのまま銀行内で待つことにした。
待合札を貰ってから1時間以上経過したころようやく自分の番が回ってきた。
小切手の裏へサインをし、コネ入社風の自信に満ちた顔のフィリピーナにIDとともに提出したら、途中で作業を中断された。
どうやら小切手の稟議を出す偉い人が席を外しているらしい。
おいおい、偉い人はランチタイムか!?
1時間以上も待たされて挙句の果てこれだ。
しかし、
ここで文句言っても逆にこっちが変なコリアン扱いされるだけなので我慢だ。
10分ほどカウンターで待たされている間にコネ入社ちゃんはなんと私の目の前でジョリビーバーカーが食い始めた。
しかも嬉しそうに。。。
日本だと懲戒免職になってもおかしくない行為だが、ここはフィリピン。
ぜんぜんダイジュブ。
この瞬間銀行内でこれをケシカランと思う人はきっと私だけだろう。
偉い人待っている間にやることないからバーガー食って何が悪い!?
ガチでそう思っているに違いない。
まあ、確かにそうなのだが、社会的なマナーという概念自体がどうやらないようだ。
日本語で言うところの「不謹慎」や「不真面目」に相当するフィリピン人が山のようにいるのは事実だが、本人たちは自分たちがケシカランと1mmも思っていない。
なぜなら不謹慎に該当する言葉がタガログ語やビサヤ語にはない。。。
言葉に無いということはそんな考え方自体がそもそもないということなのだ。
だから客の前でバーガー食ってケシカランと怒ったところで、WHYとなるだろう。
その挙句、頭のおかしいコリアン客が吠えているということになりガードマンに気軽に撃たれるかもしれないのは冗談じゃない。
そんなことが過去に何度もあった。
いまだに少しイラっとするが、昔に比べて私も諦めという感覚で心を武装できるようになっている。
フィリピンは価値観自体がそもそも180度違う世界にいるということを定期的に自分に言い聞かせる必要がある。
「不謹慎」なフィリピン人にイラついたらぜひこの記事の事を思い出して貰えると幸いである。
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