フィリピン地獄の三丁目シリーズといえば運転免許の更新手続き。
気合と根性と忍耐と諦めの総合力が問われる日本人にとっては超絶我慢大会だ。
しかも、更新が一回で終わらない。
更新手続きとカードの交付が別々の場所で行われるという意味不明なシステムなのだ。
例えば私の場合、Jセンターモールのフードコートに併設されてる免許更新センターへ行き、それから今度はそこから10Km離れたSMシーサイドまで行き免許証カードの交付を受けるという意味不明な作業が必要となった。
-
【フィリピン白書】地獄の運転免許更新~尿検査のキキ”秘技コーヒー水注入”
あれからもう2年経ったのか。。。 前回SMシティにあるLTOで運転免許の更新をしようとして何時間も待たされたあげく時間切 ...
続きを見る
更新手続きをすると顔写真の入った更新証明書がプリントされるので、運転免許を提示する必要があればその紙切れを見せればよい。
だから有効期限5年間はその紙を後生大事に保管しておけばよいのだが、紙だと雨に濡れて破損したり紛したりする可能性が高い。
やはりカードの交付を受けなければ何かと不安だ。
しかし、SMシーサイドではたかがカードを受け取るだけの場面なのに4時間もかかるという噂だ。
なんでそんなに時間がかかるのか。
もう怖い物見たさで思い切って行くことにした。
実際交付を受けた人の話では1日一応350名までは受け付けてくれることになっているらしい。
しかし、午前10時の開館の時に行くと既に200名位の人が並んでいるので201番目となり、実際交付を受けるのは午後3時頃になる可能性が高いという噂。
私は腹をくくって朝からその待ちの行列に並び午前中いっぱいで終わらせることにした。
うちのティムも同じく更新手続きはとっくに終わっていたのだが、免許証交付を受けていなかったので同じ日に行くことになった。
カワイイちゃんも連れて行かなければならないのが可哀想だが仕方がない。
予定当日は朝7時に出ることにしていたのだが、ティムとカワイイちゃんは6時50分になっても起きてこない。
私は4時に起きていつものように作業にいそしんでいたのだが、もうあの人達を一緒に連れて行くのを断念し、9時半に現場へ来て私が並んでいるポイントへインサートするように指示した。
私は朝7時に家を出て7時40分に現場へ到着。
既に数十人の列がモールの入口付近から壁伝いにずらっと出来ていた。
日本野鳥の会のメンバーにでもなったつもりで大雑把に数えてみると50人ほどいる。
SMシーサイドがオープンする10時まで2時間20分もあるのだが果たして私は開館までここで生き延びることができるのだろうか。
先頭集団はすでにパタイ(人間の最後に訪れる儀式)んでいた。
フィリピン人はブロック崩しのようなゲームが大好き。
もしブロック崩しにハマっている人がいたらすでにフィリピン脳へスイッチしていると思って良いだろう。
私はメッセンジャーで知り合いにメッセージを送ったりチャットをしたりしたのだが、こういう時ってなかなか時間が経たない。
ようやく20分経過し午前8時になり、私の前に並んでいたタンバイ風のピノイに声をかけた。
「あのさ、9時まで俺の場所キープしてもらっていい?」
私はほかの人に見えないように50ペソ札を2枚見せた。
KTVで鍛えたチップの見せ方には自信がある。
その男は100ペソの受け取りを拒んだが、ふふふ、大変喜んでいる心の声が聞こえるぞ。
私は50ペソ札2枚を無理やりポケットへ突っ込んでPaalam(さよなら)した。
身代わりに渡したバッグの中身は当然カラにした。
私はアミーガの中に戻り1時間ほどPC作業を行った。
アッという間に9時になりあのタンバイの事が気になったので現場へ戻ることにした。
彼は真面目に私のバッグをしっかり背負いながら順番をキープしていた。
「Salamat ha」
私は彼の肩へ軽く手を触れ感謝を述べた。
9時30分になったらティムとかわいいチャンが予定通りやってきた。
そして待望の10時がやってきた。
ドアが開きエアコンのきいた建物の中へ通されたのだが、そこでおもむろに申請用紙が配布された。
名前、住所、電話番など先月の免許更新の時に登録した情報とほぼかぶっている。
10月末に地獄のJセンターでやった免許更新の手続きはなんだったのか?
あれは更新証明書という謎の紙切れを交付するためだけの大作業だったのか?
2度手間の殿堂フィリピンライフ。
さらに謎過ぎるのが、お父さんとお母さんの名前を書く欄だ。
おいおい、幼稚園生か!?
大量のシングルマザーの国でお父さんの名前を知らないフィリピン人は大勢いるのにそれをわざわざ書かせるなんて傷口に塩を塗っているようなものだろう。
Jセンターモールで提出した個人情報が全てSMシーサイドの端末へ共有され、カード交付申請者へプリントされるだけだと思っていたのに甘かった。
なんとアホ臭いことを平気でやらせるのか?
ここが最大の問題
誰もこれに対して苦情を言うフィリピン人はいない。
こんな理不尽なことが子供の頃から日常的に行われている環境で育っているので、理不尽とか合理化というキーワードを持っていないのだろう。
こうやって長い物には従順に巻かれる国民性が出来てくるのだ。
ちなみに免許更新の際にはボールペンが必携!
私は老眼で細かい字がもう無理なので申請用紙の記入はティムに任せた。
そうやって突っ込むとキリがないほどヤバいフィリピンのシステムなのだが、無力な庶民外国人としてはそれこそフィリピンに巻かれないと生きていけない。
申請用紙を書き終え、ティムは51番、私は52番の番号札を貰った。
7時40分についたら時点で私の前に既に50名いたということだろう。
番号札1番の人が呼ばれた始めたときには10時18分になっていた。
ザフィリピンタイム!
赤い文字の電光掲示板に番号が表示されるシステムだ。
目安の時間が書いてあるのだが、私の52番という番号は11時~12時の間に交付される予定。
知ってるよそれくらい
しかし予定は未定なのがフィリピン。。。
順番が近くなるまですぐ目の前のマクドへしけ込むことにした。
一応30分に一度順番を確認することにしていたのだが、1時間で16番。。。
結局順番がまわって来たのは11時半頃だった。
12時までに免許証の交付が受けられるか怪しい。。。
椅子へ座り、もう一度顔写真を撮影するところから始まる。
Jセンターモールで撮った写真はなんだったんだ!?
それから現在の免許データをもとに対面に座っているスタッフがデータ入力する。
こちらも同じモニターが設置されており、間違えがないように本人がチェックしなければならない。
個人情報とか並んでいる人に丸見えだよ♪
私の順番がやってきた。
いきなり申請用紙に書いてある内容と違うので指摘した。
不毛なやり取りをしていることにふと気が付き、諦めて古い住所記載のまま生活することにした。
私の両手の指紋のデータをスキャンされ、サインも全くJセンターモールの更新の時と同じ作業をしデータを確定。
プリンターへデータ送信しているが、またこれがエラーの連続。
5名位同じ作業をしているので送信データがぶつかるとはじかれてしまうようだ。
一から十までアホ過ぎてうれしくなる。
そして10回目位でようやくプリントデータ送信に成功し、私は無事に免許証の交付を受けることができたのだが。
5年後にまた同じ試練がやってくるのだが、その時にもう少しマシなシステムになっていることを祈るばかりだ。
もしよかったらランキング応援クリックをぜひゴリっとお願いします!!
↓↓↓↓↓
にほんブログ村