フィリピンのバレンタインデーは女性が男性にチョコをプレゼントするなんて奇妙な風習はない。
それをやっているのは日本と日本を真似した韓国だけだろう。
しかし、日本で2月14日は女性からチョコを貰うという習慣を37年間も続けた私としてはフィリピンだからといって急に変えるのは嫌だ。
ティムがどうしても私と生活したいと言ってスービックから転がり込んできたときに私は長崎男児として「さだまさし」の亭主関白宣言をした。
ちなみに「さだまさし」も長崎出身だ。
相当数のフィリピーナと接触し、その掟破りなワイルドさは十分わかっていたので、一緒に暮らすととんでもないことになることは分かっていた。
日本だと常識だけど。。。
- 日本の文化や常識に従うこと
- ちゃんと挨拶をすること(おはよう、いただきます、おかえり、おつかれさま、おやすみ)
- 私が出かける時は「いってらっしゃい」と日本語で言うこと
- 家の中では靴を脱ぐこと
- 食事の前には手を洗うこと
- 寝る前には顔を洗い歯を磨くこと
ティムは珍しくその習慣を素直に受け入れ、私の亭主関白宣言に従い2月14日には毎年チョコかケーキを私のために用意するようになっている。
私は貰うだけ。
フィリピンの庶民家庭では上に挙げた日本では常識的な5項目は全てやっていないところが大半だ。
食事の前にカトリックの流儀にちゃんと感謝のお祈りをちゃんとする家すら殆ど見たことがない。
日本人と結婚している家庭で上記5項目が全てクリアーになっている家がどれくらいあるのか調べていないが、おそらく半分も達成できていない家庭が多そうだ。
しかし、私の周りでフィリピーナと結婚している日本人の事情はどうかといえば、結果的にフィリピーナ妻とフィリピンの常識に巻き込まれている。
- 「いや~今日はバレンタインデーだから嫁の家族全員と食事に行かなければならないんですよ」
- 「バレンタインだから嫁に渡すバラを買いに行かなきゃ」
それを喜んでやっているというより渋々なのが見ていて少し辛い。
タイ女性と結婚した日本人男性もほぼ同じ運命をたどるようだ。
1. 仕事に集中するのが大変になる
2.電話やLINEをチェックする頻度が多くなる
3.友人付き合いが変わる
4.仕事の付き合いで夜出歩けなくなる
5.家族付き合いがやたら増える
6.人によっては、家族の面倒を見なくてはならない
私の知り合いの日本人がフィリピーナとうまく行かなかった理由とほぼ一致する。
仕事の優先順位が低い国なので、日本式で残業や週末の休日出勤などはもってのほか。
電話やテキストメッセージがひっきりなしに入ってくる。
1日最低5回は「Miss u」というメッセージを送らなければならない。
家族付き合いが増えるのはタイもフィリピンも同じだが、その時の出費はすべて日本人が出すのが常識。
それと時々嫁の兄貴(特に長男)が刑務所から出るときの保釈金を払わされる。
東南アジア妻を貰うということはこんなことに耐えられる財力と懐の深さが必要なのだ。
バレンタインの名のもとにフィリピーナ女房に従っている日本男児の実態を対岸の火事のように眺めていたモトボサツ。
まあ、それもフィリピーナとの国際結婚の楽しみと割り切れる人にとっては良いのだろう。
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