2度目のグラディエーター
先日約20年ぶりに『グラディエーター(Gladiator)』という映画をNETFLIXで観た。
古代ローマを舞台とする映画なのだが、個人的には映画史上ベスト3に入ると言っても過言ではない名作だ。
一般的にはラッセル・クロウ演ずる将軍マキシマスの男っぷりや群衆を揺さぶる絶対的なカリスマ性が見どころなのだが、今回は二回目ということもあり個人的なポイントとしてローマ帝国末期の堕落した人々の様子をフィリピンの現状が重なった。
栄華を誇ったローマ帝国が滅亡した理由には諸説あるが、致命的な要因としてカトリックを国教にしたことによって人々は堕落し骨抜きにされ国力が衰えていったという専門家の見解は一致している。
コロッセウムの中で剣闘士の殺し合いを楽しむ観客たちに向かって無料でパンを投げ与えるシーン。
まるで選挙前に庶民からバランガイ単位で票を買うフィリピンの政治家と重なる。
こうして、働かないで無料のパンを得る方法を覚えた市民たちが時間を持て余すようになり帝国は競技場や公衆浴場、娯楽施設を次々に設置した。
フィリピンはローマ帝国とは比較にならないが、闘鶏ギャンブルが盛んである。
市民の人気取りのためだけに公営の図書館や競技場を24時間営業にしたり、方向性は極めて似ている。
スポイルされた市民は努力という文字を失い、義務の伴わない権利主張を盛んに始める。
「ローマが滅ぶときは、世界が滅ぶとき」という言葉の通り栄華を極めたのだが、自らの事を顧みず、組織や他者へ要求することしか能のない怠惰な市民が氾濫すると国は滅亡するのだ。
努力が嫌いで他力本願というものはやはり宗教的である。
楽してオカニを手に入れることに喜びを感じる人々。
依存することに慣れた人々の幸福度は高いが、それが滅亡への一途を加速させると歴史は教えてくれる。
余計なお世話だが、フィリピンは近いうちに「マハルリカ」ではなく「菲律宾」という中国の一部として吸収されてしまうのだろうか?
既にフィリピン国内に蔓延る多くの中国人労働者が先兵として送り込まれているのだ。
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