タリサイ市に住む知人の家の高級犬が盗まれた。
向かい側にあるサリサリストアに設置してあるCCTVカメラに犯行現場の様子が撮影されていた。
フェイスブックの投稿
知人曰く、「うちの嫁、普段犬をぜんぜんかわいがってないくせに盗られたら騒ぐんですよ」と言っていた。
所詮、人間とはそういう生き物なのだ。
私の場合、家に戻ると家族がいなくなっていたことがある。
元嫁はちょっと複雑な事情があって、子供を連れて福岡の実家へ逃げ帰ったのだった。
私の心情としてはなぜ私がこんなにひどい目に遭うのかという被害者意識100%で、夫としての落ち度は基本的にゼロだと思いながら10年ほど理不尽な思いを募らせていた。
しかし、知人の高級犬盗難事件と同じで、いなくなった家族に普段から100%の愛情を注いでいたかとえば違う。。。
どっちかといえば、「コイツらがいなかったら、収入俺の全部を車のレースに使えて、家ごとレーシングファクトリーにできる」とさえ思うことがあった。
いなくなって初めてその価値に気が付くという点では全く同じなのだ。
しかし、CCTVカメラで現場の様子を見てみると、通りをウロウロほっつき歩いている野良犬にしか見えない。。。
フィリピンは犬や山羊が放し飼いされ、飼われているのか野生なのか微妙なのだ。
遅かれ早かれ、この状態ではそのうち車やジプニーにやられて、サンタマリアになっていただろう。
スクーターに乗ったフィリピーノが路上にいた高級犬を発見し止まった。
その様子は、盗むというよりも、救助しているようにさえ見える。
犯人の言い訳として恐らく、「まさか飼い犬とは思わなかった」というのが第一声に出るだろう。
そして、車に轢かれそうだったから救助したのだとも言いそうだ。
真偽はさておき、このCCTVカメラのデータを持って知人の奥さんは地元警察へ盗難届に行ったらしい。
「この犯人、もし捕まったら刑務所に行くの?」
「そうだね」
「それは犯人があまりにも可哀想だから、犬だけ戻してもらえたらいいのよ」
「じゃあ、バランガイに捜索願出してその辺に貼り紙してね」
犬より犯人の心配をするこのマインドは日本では絶対にありえない。
もし、私がかわいがっている犬が誰かにさらわれたら、犯人が刑務所へ入れられるのを可哀想だとは思えないだろう。
しかし、この妙な慈悲心はフィリピン全土で多くみられる気がする。。。
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