パッキャオ有終の美。
昨日はフィリピンの歴史の一幕が終わった。
彼の引退は正にフィリピンの脱皮を意味する。
数年前から闘いというより単なるオカニの為に適当なゲームをしているように感じたので私は一切彼のゲームを見なくなった。
まるで尊師を思わせる怪しい風貌だが、肩書はプロボクサー、歌手、政治家、タレント。
超マルチな活動をしているが、ボクシング以外の才能は全く見受けられない。
日本でもそうだが、本人が望む望まないというより、一旦超有名になれば金に敏感な奴等が有名ボクサーを放っておかなかったのだろう。
フィリピンは超保守的で単純な国。
外食といえばジョリビー一本。
男はポリスになり女はナースになりなさい。
スポーツといえばボクシング、バスケ、ビリヤードだけ。
誰かが上手く行けば二匹目のドジョウを狙って後へ続こうとする。
そういえば8年程前、ある歌の上手い女性がマニラのショッピングモール内でカラオケを歌った。
彼女が歌っている動画を誰かが世間に流布し、瞬く間に有名人になりプロとしてデビュー。
その後彼女に続けとばかり、フィリピン中のモールで一生懸命カラオケ販売所で歌う庶民の姿が目立った。
パッキャオがもたらした現象もその一つだろう。
ミンダナオ島の極貧育ち。
そこからボクシングで立身出世しフィリピンサクセスストーリーを確立。
貧しけりゃとりあえずボクシングやっとけという流れが出来た。
彼の試合を観戦するのは国民行事のようになり、多くの国民がテレビに嚙付きあちこちから歓声があがった。
必ずノックアウトして勝つと信じる国民。
彼は確実に期待に応えていった。
しかしこの数年ノックアウトするどころかノックアウトされるゲームまで出てきてカリスマ性に陰りが。。。
流石のフィリピンも脱皮する時期だろう。
貧困から脱出する為の唯一の手段から楽しむスポーツへ。
最近はサッカーやラグビーをする姿も増えて来た。
パッキャオが引退し、一つの時代が終わった。
発展途上フィリピンの殻から抜けだす時期のように感ずる。
大統領選でさらに思わぬ人間が当選するとさらに面白い。
それが誰かはヒミチュ。
そういえば威勢の良いおばちゃん最近出てこないな。
威勢の良い事いいながら結局フィリピンに飲みこまれたか?
しかし引退宣言したパッキャオ。
来年も色々言いながらオカニの為にカムバックしている気もしないではない。。。
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