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フィリピン名物「レジ渋滞」|根本的原因は【超資本主義】にある

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2013年~2016年 モトボサツ勝手にブログセブ島編 カテゴリー別

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【シーズン1】モトボサツ勝手にブログセブ島編|カテゴリー別記事

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レジ渋滞のメカニズム

フィリピンのスーパーマーケットのお約束といえばレジ渋滞。

大家族、サリサリストアの買い出し等、ビックリするような量がカゴの中に入ってる。

極力スムーズに流れそうなレジを探すように努めている。

「Bugger(バカー)」と呼ばれる袋詰め専用の男性スタッフがいるかどうかで進行スピードは異なる。

しかし、結局どのレジも大して変わらなかったというオチが日常。

 

12月は最高のレジ渋滞シーズン

例年12月はフィリピン経済がブーストする時期。

その理由はクリスマス。

フィリピン人にとってクリスマスは命の次に大事な存在。

9月1日からクリスマスシーズン突入で1月末までダラダラと続く。

 

 

日本でクリスマスといえばズバリ子供の為のイベントだが、フィリピンはむしろ大人の方が楽しみにしている。

企業を含む組織では社員の福利厚生の一環としてクリスマスパーティーが必ず行われ、そこでギフト交換が行われるのだ。

予算は一般的に200ペソ~500ペソ。

クリスマスの醍醐味はギフト交換。

そしてギフト購入といえば今では100均が大人気。

先日、セブ島マンダウエ市にあるパークモールの「Japan Home Center 日本城(100均)」に行ったら普段の10倍以上に店内人口密度が上がっていた。

 

 

レジ渋滞のメカニズム

クリスマスパーティーの準備も加わりショッピングモールやスーパーでは普段以上にレジ渋滞が悪化する。

 

レジ渋滞の様子を見ていると非常に分かりやすい。

まず、商品にバーコード付きの値札シールが貼り付けてあるが、それをリーダーに通しても反応しない。

つまりその商品がシステムに登録されていないのだ。

そこで手打ち作業が始まる。

最初から商品コードがシステムに登録されていないという確信があればバーコードリーダーへ商品をかざす手間が省けるのだが、どっち付かずなので手間が増えるのだ。

次の問題はそもそも値札シールが無かったり、商品コードを入力してもシステム内に存在していなかったする。

そのたびにレジスタッフが売り場へ別の商品を探しに行ったり、マネージャーに聞きに行く。

一旦持ち場を離れると3分は戻ってこない。

次の問題はつり銭不足。

1000ペソ札から払おうとすると細かい紙幣はないのか?

細かい紙幣でもコインは持っていないのか?

日本とは真逆で客が店の都合に合わせるという超資本主義な慣習がある。

客が細かい紙幣やコインを持っていないと隣のレジに借りに行くか卓球ラケットのようなアイテムを掲げて両替の担当者を呼ぶ。

客側にも問題があり、レジで合計金額が出てから財布をゴソゴソ探す。

カゴの中の合計金額を計算していないから所持金が足りず捨てる商品を選ぶのにまた時間がかかる。

だからフィリピンのレジ付近には客が残した商品が積まれている。

 

 

レジ渋滞

  • バーコード対応の商品情報が未登録なので結局手打ちとなる
  • バーコードリーダーへ商品をかざす無駄時間が発生
  • 値段が分からずレジの担当者が持ち場を3分以上離れる
  • つり銭を補充する作業でレジの流れが止まる
  • 客側の問題は自分の番が来てから財布をゴソゴソ探す
  • カゴに入れた合計額を考えていないので所持金が足りずレジで選ぶ

 

考察とまとめ

日本とフィリピンの差はズバリ想定と段取り。

わざとやってるのかと言いたくなるほど段取りが苦手。

いや苦手というより最初からやるつもりがない。

ではフィリピン人はバカなのか?

学校を含めた教育インフラの整備問題や教師レベルを低さという問題は山積みだが、実はもっと根本的な問題がある。

それは超資本主義と呼べる資産を持つ側と持たない側の格差意識。

物を持っていない人へ売ってやっている。

レジ渋滞が嫌なら他所の店へ行け。

銀行を含め色んな所で日本の常識をぶつけてしまうと2倍の強さでコレが返ってくる。

日本ではお客様は神様扱いだが、フィリピンではお客様は物資を持たない貧乏人。

物々交換が始まった時代をそのまま継続している。

レジ渋滞の原因を作っているバーコード情報の洩れも店を運営している会社側からすれば問題として捉えていないだろう。

その分の人件費が浮くだけだ。

究極のまとめだが、資本を持つ物でない限り資本家から物を買わせて貰っているという事が常識のフィリピン。

これが我慢できない人はフィリピンで生活すべきではないのだろう。

これは時々レジ渋滞を含む作業のドン臭さにイラっとする私自身への戒めだ。

ぜひ違いを堪能する好奇心と余裕を持ちたい。

 

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追伸

全てが完璧な日本。

日本人とフィリピン人の所得格差は10倍以上あるが、客観的に見てそれ以上働いている。

豊かな国と言われる日本だが、それだけ個人の人生を犠牲にしている日本人は本当はもっと裕福になるべきではないだろうか?

そして海外へ日本人の能力と労働力を適切に適用させたら凄いことになると思いながら生活している。

海外生活を経験すると日本人としての意識が変わる。

もし私が日本へ戻ったら「仕事があるだけマシ」という奴隷的マインドから解放され、有意義で実質的に豊かな人生を探求してみたい。

 

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モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

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