南の楽園サンボアンまで何時間でたどり着けるだろうか?
ここ数年激化する交通渋滞の影響は一体どこまで及んでいるのだろうか?
途方もない感覚を抱きながらとりあえず出発した。
南路といえば日本が作ったSRPを必ず通る。
この時点では非常に快適快晴。
タリサイ市のジョリビーで朝食を手に入れることにした。
セブのジョリビーお約束といえばタンバイ家族。
父親と息子。
単に物乞いをしてもよし、車庫の出し入れを勝手に手伝ってもよし。
恐らくオヤジはまったく動かず、息子が動くと思われる。
案の定、息子が勝手に出庫の手伝いをし始めた。
正直邪魔臭いのだが、なかなかキレのある動きをしている。
10ペソをお礼にあげたら驚くことにちゃんとお礼を言った。
朝から気分が良い。
しかし、タリサイ市から南に向かってすでに大渋滞。
さっきまでの清々しい気分に少しブルーが入って来た。
温故知新とは日本だけの発想なのだろうか?
そんなのカンケーネーなフィリピン。
日本では文化財として扱われそうな数百年物の建物が未だに単なる古い物件として普通に使われている。
セブのダウンタウンにあるマニヤが泣いて喜ぶイエズス会の家も資材置き場として使われている。
イライラ渋滞の末、セブ島南部最大の街カルカルに到着。
ここを過ぎると一気に田舎道となってゆく。
トラックは荷物より人を載せて走る。
いくつもの町を通りすぎるたびにウエルカムを意味するゲートが現れる。
MAAYONG PAG-ABOT(ようこそいらっしゃいました)
南へ下るほど南国の男どもはオスと化す。
テレビに群がる様はテレビが珍しかった頃の日本と同じだ。
路上の殺し屋セレスバス。
黄色い車体を発見するたびに戦慄が走る。
セブを出発して4時間半。
これぞ南の海だ。
休憩がてら無料の景色を堪能。
まるで牛車にゆられてのんびり行く石垣島のようだ。
修行しないでも常に無の世界がそこにある。
そして、出発して5時間。ついに目的地のFantasyへ到着。
カワイイちゃんをプールで遊ばせるためにプールのある所をチョイス。
フランス人客がたむろしていた。
さっきまで晴れていた空が急に雲って薄暗くなってしまった。
反対岸はネグロス島。ティムの故郷のある島だ。
残念な気分に浸りつつも海岸へ出てみた。
岸から10m程のところに黒い影が動く。
サメ?
いや背ヒレが見えない。
魚にしては大きく動きがゆるやかだ。
気になって仕方がないので、水中眼鏡を装着し、そのうごめく黒い陰の正体を暴きに潜った。
1匹のウミガメだった。
セブ島とネグロス島の間はウミガメが多く見られ、岸のすぐ近くでも普通に泳いでいるのだ。
ウミヘビがサンゴの間に泳ぎ去った。
残念過ぎる曇り空の海だったが、まだ自然は残っていた。
10年前から営業開始したこの建物のオーナーはフランス人のオヤジ。
女性二人で来ていた物静かなガイジン客もフランス語だ。
美女二人。ネグロス島を眺めながら一体何を想うのだろうか?
海もお預けな感じなので、カワと呼ばれる五右衛門風呂に入ってみることにした。
そういえば風呂なんて何年ぶりだろうか?
次はいつ入れるか分からないので、こってりと堪能することにした。
夕日が微かに海面を燃やす風景。実にフィリピンらしくない。
暫く部屋で旅の疲れをとり、レストランへ移動。
風呂上がりといえばやはり黄色い泡の出る液体だろう。
アルコール度数の高い黄色い泡の出る液体がそろっていた。
適当に選んだ黄色い泡の出る液体はなんだかグレープフルーツのような香りがした。
椅子にもたれて月みて一杯。
波の音を聞きながら飲む黄色い泡の出る液体はすぐ酔える。
その夜は記録的なレベルで熟睡してしまった。
翌朝は少し雨模様。
宝石箱をひっくり返したような海は今回は見れそうにない。
またの機会に楽しみはとっておこう。
今回宿泊したFantasyの情報はこちら。
住所 Barangay Dalahican Samboan (Cebu) Philippines
電話(+63)9177006027
ホームページ http://www.fantasylodgecebu.com/
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