分業の国フィリピン
近所のお屋敷にはメイドが5人程いる。
夢のような世界だ。
ピチピチの若いメイドからご主人様とかしずかれパラダイスを想像する?
料理担当、子守り担当、洗濯担当、掃除担当、犬の散歩担当とすべてに担当者が分かれる。
それぞれの業務に対しスペシャリストが必要だからというわけではなく、2つの事が同時に出来ないから仕事内容の数だけメイドを揃える必要があるのだ。
飲食店でもビールと氷とつまみを注文したら氷は必ず忘れてくる。
しかもサンミゲルのピルセンを頼んだのになぜかライトを普通に持ってくる始末。
そのくせ人の顔と名前は10年以上も覚えているという不思議な脳をしている。
うちのアイアイも見た目はウエズリースナイプスみたいな出来るヒットマン顔をしているくせに同じ間違いを何度も繰り返し、そのたびにティムの怒声が家の中に響くのだ。
3歳児のカワイイちゃんより怒られる回数は遥かに多い。
アイアイの傾向と対策
ティムからほぼ毎日怒られている内容を整理してみよう。
アイアイあるある
- メモを取らず話だけ聞くので10秒以内に忘れる
- 外出時はドアに鍵をかけない
- 裸足で外を歩きそのまま家の中に入ってくる
- 電気を消すとお化けが出ると思っている
- 外出時に扇風機を止めない
- 食材が無くなってから買いに行く
- 食器を濡れたままキャビネットへ収納
- 生鮮食品をその辺に放置
- 好きな仕事しかやらない
- 石鹸を水の中に入れたままにする
- ティムのシャンプーを使って匂いでバレる
- アイテムを元の場所へ戻せない
- シーツに落書きをする
- カワイイちゃんより深く熟睡
- 賞味期限の近いものから使うという意味が分からない
- カワイイちゃんが多少発熱してもティムが心配するから連絡しない
- ティムの服を着てフェイスブック自撮り投稿
今までの自分の人生で無かったものは理解が出来ない。
たとえばドアに関しても今まで家のドアに鍵をかけたことのない田舎だと必要性が分からない。
段取りにかんしてはアイアイのみならず、フィリピン全体が苦手な分野だ。
目に見えない世界を予見するという作業の必要性がないまま生活すると予防という無駄な脳作業が生理的に苦手となる。
バイクに乗り始めて思ったのだが、周りのライダーの動きが読めず冷や冷やすることが多い。
つまりフィリピンにヒヤリハットという予防訓練は存在しない。
アイアイもティムから毎回こっぴどく怒られても、まるで草食動物のように10秒後にはケロッとした顔をしている。
それはそれで非常に羨ましいメンタルの強さだ。
このブログを書いている間もティムの怒声が階下から聞こえている。
今回の怒られ方はどうやらティムのヘアクリップを勝手に頭へ装着していたらしい。
なぜそんなバレる事をするのだろうか?
余計なお世話だが、なぜティムのヘアクリップを使ってはダメなのかを理論的に分りやすく教えないとこの問題は永遠と続くのだろう。
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