クリスマスの夜、私はエンジェルを抱え満月を眺めた。
40年に1度やってくるクリスマスのフルムーン。
「次の満月にはもうパパはおらんやろね・・・」
何も分からない幼いエンジェルはただ月を指さして燥いでいるだけだった。
そう言えば、こうやって月を凝視することは私の人生でそう有るものではなかった・・・
これもセブという日本と異なる時空へ迷いこんだ恩恵?
長崎生まれの私は、満月を観ると必ずロマンの銘菓長崎物語のコマーシャルが頭に流れてしまう・・・
月の夜バイ・・・満ち潮バイ・・・
ばってらだそたい、にんてきふこたい、
はんだのまごやんが踊らすばい
もうじき瀬戸はたるむとばい、たるめばほんにガラス絵たい。お爺ちゃん:「間に合わんときゃ飛込びこんでいきよったとぉ」
「魚ば網ん中に追い込むために飛び込みよったったい、そいが上手やった」
「どがん波ん中でも泳いで行きよった」孫 :「お父さんよりもじょうず?」
お爺ちゃん:得意げに「う~ん!!じょいやった!おいたちゃ」
これはかの有名な長崎物語のコマーシャルで流れていたセリフ。
ちゃんぽん、皿うどんと並ぶ長崎名物として名高い。
歴史とロマンの街を彷彿させる演出効果は絶大だ。
愛とぉ~天使の街をぉ~人はぁ~訪れるぅ~♪
わりと最近のCM 夕陽に映える軍艦島がロマンを掻きたてます!
光を観ると書いて観光。
生あるものは必ずパタイ(人間の最後に訪れる儀式)に絶える。
その一期一会のチャンスに価値を感じる無常観。
地球の歩き方を握って、ドヤ顔で世界一周旅行へ出かける昨今。
それは商業イベントであり観光ではない・・・
二度と会えない瞬間を心の写真に収める為に人は旅にでる。
47歳になり、先が見え始めたモトボサツ。
心のシャッターを押しまくっている最中!