デング熱にはⅠⅡⅲⅣと4種類のウイルスがあるらしい。
それはまるでコーヒーの種類のように味わいが異なるのだろうか?
四回目を終えたからといって全種類制覇したとは限らない。
ただ今回のを最後のデング熱と名付けたのは最も症状がひどくこれ以上まっぴらゴメンだという思いがある。
39℃代の熱自体は大して苦しまない。
頭や腋を冷却しなんとか誤魔化しながら時間を過ごす術もある。
ただ我慢できないのは耳の後ろあたりと左脳のてっぺんあたりに突き刺さる鋭い頭痛攻撃。
後から振り返ってみてトータル的にこれが一番つらかったかもしれない。
もう一つ苦しかったのは呼吸困難。
まるでパニック症候群の過呼吸のように息を吸っても吸っても足りない感覚が1時間ほど襲ってくる。
もがき苦しむしかない。
正に逃げ場のない無限地獄。
たまらず檻の中のクマのようにウロウロしながら辛さが去るまで待つしかなかった。
今回はよく言われる幻覚や吐き気はなかった。
ひょっとしてウイルスの型が違うのかもしれない。
病院がやることと言えば点滴交換と血圧、体温、心拍数のバイタルチェックのみ。
ドクターといえば2日に1回たった5分だけ回診にくる。
【Day 1】
体温 39℃前後
血圧 上90 下70
血小板 85000
発疹:なし 赤ら顔
頭痛と呼吸パニックとの闘い
食欲ゼロ:ジュースが唯一の補給源
【Day 2】
体温 38.3℃が定番化
血圧 上90 下70
血小板 65000
発疹:なし 赤ら顔
頭痛と呼吸パニックとの闘い
食欲ゼロ:食事に入って来るスイカとリンゴは食える事が判明
【Day 3】
体温 38.3℃
血圧 上100 下70
血小板 65000
発疹:少し発疹らしきものが手足を中心に浮いてくる
頭痛と呼吸パニックとの闘い
食欲ゼロ:妙にスイカ好きになる
【Day 4】
体温 38℃
血圧 上110 下70
血小板 29000
発疹:首から下、特に手足がまるでしもやけのように腫れて赤い
頭痛と呼吸パニックとの闘い
食欲:空腹を感じるようになる しかし食べると喉越し最高に苦い。。。
血小板低下により輸血ドナーを探すように言われる
FBにて公に輸血のお願いを出し協力者が見つかる
点滴の針を右から左へ変えてもらった。
今回針を変えてくれたのはスーパーバイザー的美人看護婦。
血管を素早く選び出しスムーズにやってくれた。
痛みゼロ。
やはり点滴の針に関しては腕の差によるところが非常に大きい。
【Day 5】
体温 37.5℃
血圧 上110 下80
血小板 18000
発疹:まるでグローブのように腫れて痛痒い
頭痛と呼吸パニックが軽くなる
食欲:半分ほど食べれるようになる
【Day 6】
体温 37℃
血圧 上110 下80
血小板 47000
発疹:赤みの中に白い斑点がポツポツ浮き出る
頭痛ほぼ無し
食欲:普通にあり 病院食の味が超塩辛く感じる
【Day 7】
体温 36.5℃
血圧 上110 下80
血小板 74000
発疹:腫れがひく 多少の痒みと赤色の皮膚
頭痛無し
食欲:普通にあり 院内で買ったハンバーガーが美味過ぎ
早朝、院内のガーデンを散歩
【Day 8】
体温 35.5℃
血圧 上110 下80
血小板 125000
発疹:痒みが少しのこる
頭痛無し
食欲:普通にあり コーヒーが飲めない体になっている
体調が戻って来たので入院生活が退屈
【Day 9】
体温 35.5℃
血圧 上110 下80
血小板 推定140000
発疹:ノーマルに近づく
頭痛無し
食欲:普通にあり
発疹:赤みが買っているが腫れもなくかゆみもほぼない
【退院後の経過】
昼間は良いが午後10時あたりから深夜1時あたりにかけて例の呼吸パニックがかるく襲って来た。
まだ完全にウイルスが体から抜けきれていないのだろう。
デング熱では常に出血の危険性との闘いだった。
もし胃潰瘍やポリープ等で出血しやすい状況が重なれば危なかっただろう。
あと歯の治療中で偶発的にデング熱になった場合も宜しくない。
普段の健康維持の必要性を痛感した次第。
しかし、何はともあれ危険は去ってくれた。
医療保険と見舞いへ来てくれた方々と仕事しながらも夜通し看病してくれたティム。
そしてカワイイちゃんの世話をきちんとしてくれたジェンへの感謝は尽きない。
セブで暮らすAB型の邦人にとって課題は緊急時の輸血だ。
急に輸血が必要な事態がいつ何時迫った来るかわからない。
AB型輸血同盟の必要性を痛感。
今回輸血に関し手を差し伸べてくれた方々への恩返しも兼ねて連絡網を作ってみようかと思っている。
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