「レッツ イート!」
昼休みはフィリピン人にとって最も幸せな時間帯かもしれない。
12時になると、お互いまるで呪文のように声を掛け合う場面を色んな所で見かける。
これはフィリピンの慣習といってよいだろう。
フィリピン人は自分だけ飯を食うという事に強い罪悪感を感じるようだ。
自分だけ食っている場面を見られると非常に気まずいようで、ほぼ脊髄反射的に「レッツ イート!」と判で押したように言う。
とうぜん、こちらの分まで用意してくれた上で言ってるわけではない。。。
そのフレーズはきっとある種の免罪符なのだろう。
レッツイートという呪文を唱えることで心ごまかしているのさぁぁ♪
ところで、フィリピンのファーストフードと言えば、ジョリビーを筆頭にマクド、KFC等があるが、セブの場合デフォルトでストリートチルドレンが待機している。
中には行き倒れを演出しているうちに本当に行き倒れてしまうケースもあるようだ。
しかし、この食事する場所にスタンバイするのは非常に効果的な戦略だ。
路上で機械的に手を出すより100倍ディール率が高いだろう。
飢えた子供を目の前に平気で飯が食えたら大したものだ。
可哀想、気の毒、不憫、同情、哀れ、心苦しさ等、子供が飢えているとネガティブ系な万感の思いに苛まれてしまう。
フィリピンを知るにはサントニーニョとか行くよりファーストフードの残酷な場面を観るがよい。
先日超ワイルドな男の子がマクドの駐車場にいた。
年の頃はそうさのぉ、5歳位か。
当然のように渋い顔しながらこちらへ寄ってきた。
ティムは男の子に優しい。
私が何も言わないのに早速持っていた食べ物を渡していた。
貰った方はとうぜん「有難う」とか言わないし、1mmも感謝していないだろう。
あくまで刹那的で野性的。
それが貧困社会の現実だ。
元カノ●もそういえばそうじゃった。。。
私の場合真逆だ。
先日、うちの近所のKFCの駐車場に小さな女の子がいた。
私のGショックはもうとっくに日が暮れた戌の刻を示していた。
日本では子供は寝る時間なのに、売れ残ったほうきを片手に佇んでいた。
ひとしきり食ったばかりの我々とは対照的だ。
うちのカワイイちゃんがその真っ黒に汚れた女の子を不思議そうに見ている。
私はどうにもこういった場面に弱い。。。
とくに小さい女の子にたいしては無力だ。
いろんな思いを重ねてしまう癖がある。
もしも私が魔法使いなら、ティムの皮下脂肪を杖で突いてたくさんの食べ物に変えて、その子にあげることができるだろう。
たまたま、明日の朝食用にかったパンがあったので、ティムに渡せと言った。
ティムは100%同意していない顔をしながら、「BATA~」と女の子を呼んだ。
BATA(バタ)とは性別関係なく子供のことを意味する単語だ。
日本語でいうと「そこの子供~」みたいな感じになろうだろう。
女の子は漆黒の闇とほぼ同系色の顔をしたまま、パンを受け取って半分だけ食べた。
残りはパロパロタンバイ猿なお父さんにあげるつもりなのだろうか?
そう考えると余計切ない。。。
真実の国フィリピン。
男は女にやたら優しく、女は男にえこひいきをする。
日本では、道徳とか倫理というシュガーパウダーに包まれてはっきり見えないものでも、ここではすべてが丸見えだ。
人間の本性を直視することができるフィリピン。
本来のある姿を確信する毎日だ。
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