うちから最も近いショッピングモールといえばパークモール。
週末にぱっと繰り出すには丁度良い気軽さがある。
その日は駐車場が超満杯で空きスペースを探すのが非常に困難だった。
丁度折り悪く、ドッグショーと鶏販売が行われていたのだ。
私がフィリピンへ来た時の衝撃の一つに、食用ではなくペットとして一丁前に犬を飼っている人がいるということだった。
貧しい国だと思い込んでいたので食用以外の動物を買う余裕など無いと勝手に決めつけていたが、実際は動物病院もあればペットの美容室なんかも普通にある。
パークモールは建物内に犬を連れて歩けるのが特色で、そこにいる犬もピンキリだが、だいたい見栄を張れるような血統書付きの小型室内犬が多い。
たまたまティムの知り合いが犬を連れてドッグショーへ出場していた。
茶色い毛玉のような犬だ。
私は犬が大嫌いなので、お世辞にもカワイイですねとは言わなかったが、友人の旦那とは3m離れた距離から眉を1mmだけ上げて挨拶しておいた。
これが男の流儀ってやつだ。
ドッグショーのすぐ隣で鶏の販売が行われていた。
フィリピンでは鶏の足にナイフを付けて殺し合いをさせる闘鶏ギャンブルが盛んだ。
最初は強い闘鶏の販売かと思って聞いてみると、なんとペットだという。
鶏をペットとして買うのか?
鶏の無表情な顔を見ていても全然カワイイと思えない。
卵産ませるか、腹減った時に蒸し焼きにして食うのがオチだろう。
ふと気が付いたことがある。
鶏に群がっているフィリピン人と犬に群がっているフィリピン人の人種がはっきりと分かれていることだった。
これは鶏販売の光景。
男性は特にスカスカでワイルドな面構えだ。
すみ分け。
鶏と高級犬のイベントを同じ日に同時開催することで、庶民から富裕層まで一同に集めることができるのだ。
ドッグショー側のフィリピン人は茶髪でストレートパーマをかけ、脚が白くムチムチしているのが特徴だ。
高級犬が歩く姿を見て深い感動に開いた口が塞がらない老人。
年の頃はそうさのぉ85歳位か。
こんな幸せな顔をした人間を見たのは何十年ぶりだろうか?
私は犬より人間を観察するのが好きだ。
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