年に2度の日本語能力検定試験。
今回も監督員としてお邪魔してきた。
お馴染みさんと再会。
何度も同じ試験に落ちて常連客化しているフィリピーノ数名。
向こうも私のことを覚えており、「Hoy sir kumsta man ka oi」と挨拶をしてくる。
そんなに慣れ慣れしくしてきても何も教えてあげられないぞ。
出来の悪い奴ほどカワイイと言うが、全然カワイクない!
試験監督も5度目なので、ぱっと見で受かる顔かどうかわかるようになってきた。
ところで、監督員の仕事は日本人じゃないとできない。
なぜならキッチリ時間通り初めて時間通り終わらせることは一般的にフィリピン人の生活習慣にない。
時間になっていないのに適当に始めさせようとするアシスタントスタッフ。
「おいおい、1時00分00秒にスタートしなきゃダメだって!」と私がビサヤ語で泣きそうな顔をしながら上書きすると、まるでコント劇場を見ているように大笑いする受験生。。。
時間通りという概念と意味が分からないといった顔をしていた。
部屋のエアコンが微妙にしか効かない。
前日チェックした時はまあこんなもんかと思ったのだが、いざ人間が部屋の中に何十人も入ると途端に室音が上昇しサウナ状態。
確実に外の方が涼しい。
しかし!
日本なら確実に大クレーム大爆発だろうが、普段エアコンのない生活をしているフィリピンからすると、部屋が暑いとか全然大した事件ではない。
誰ひとり文句言ってきたり、辛そうな顔をする受験者がいなかった。
いい加減な国では一般ピープルが求める基準もいい加減なので助かった。
世界中で日本語能力検定試験の受験者が増えており、フィリピンも2016年、2017年と棒グラフが突出している。
1マニラ
2ダバオ
3セブ
首都マニラはさすがに大都市で受験者の数が2位のダバオと10馬身差位ついている。
セブの受験者数はフィリピン第三位で800名未満だ。
受験生にとって難しいのは読解問題。
中国や台湾の受験生は5級や4級という初歩的なレベルは飛ばして3級位からの受験者が多いのだが、フィリピンは5級、4級の受験者が多い。
設問は日本語で書いてあるので、当然ながら簡単な漢字を含む文字を読むということが必須だ。
そこがハードルと言われるが、実際私は5年ほどフィリピンで日本語を教えていて、限界を感じる瞬間がある。
それは理論性の問題。
たとえば、なぜ時間を守らなければならないのか。
約束を守らなければならないのか。
後ろを確認せず脇道から本線へ出るとどうなるか?
そういうことの根拠がわからないと、文字や単語の読みが出来ても本文の意図する根拠がそもそも理解できない気がする。
実際、フィリピン人でN1やN2を通った人と話すと非常にコミュニケーションが楽だ。
それは日本語が通じるというよりも、同じ理論の土俵で話ができるということの方が大きい。
いちいち話の本意やその根拠を教えなくていいのだ。
日本語能力検定試験はいわば仕事でつかえるかどうかのIQテスト。
とくに読解の試験はそのまま結果に出てくる。
フィリピンビジネスの参考になれば幸いです。
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