カルチャーショック

【親子移住の闇】フィリピン移住をする前に親が知るべき問題

投稿日:2019年4月5日 更新日:

 

【フィリピン版】子供の異文化適応

フィリピンで子育てをしている一人として子供の生活および教育環境はとても気になる問題だ。

うちはティムが子供の教育にわりと熱心なので、ある程度任せているが、それでも無関心ではいられない。

とくに移住してきたばかりで右も左も分からない日本人夫婦にとってはなおさらのことだろう。

移住3年目
下の子はすっかりフィリピンに馴染んだんだけど、上の子がストレス抱えてて。。。

こういったケースは非常に多い。

兄弟で同じ学校へ通っていても上の子がフィリピンに馴染まないというケースは鉄板だ。

私の調査によると、5歳~6歳までに日本からフィリピンへ移住した場合、たとえ日本人夫婦の子供でもフィリピン環境にすんなり馴染めるが、8~9歳まで日本で育つとフィリピン人と日本人の感覚の違いがストレスになってしまうのだ。

 

フィピン人父&日本人母のケース

最近増えているフィリピン人男性と日本人女性のカップル。

一世代として30年以上前に日本人女性とフィリピン人男性のカップルのブームがあった。

第二世代として、フィリピン人女性と日本人男性のカップルが大多数を占めている。

第三世代としてまた再びフィリピン人男性と日本人女性のカップルが続々と誕生している。

父親がフィリピン人で母親が日本人の家庭では子供は日本語が話せるようになる。(漢字が書けないという問題あり)

ちょっとバイリンガル

  • 日本語
  • 英語
  • 現地語

日本人父&フィリピン人母

うちもこのケースだが、母親がフィリピン人であると、いくら日本人の父が日本語教師であっても日本語を話せるようにするのは不可能。

英語と現地語混じりの普通のフィリピン人として育つ。

普通のフィリピン人

  • 英語
  • 現地語

日本人父&日本人母

両親がフィリピン移住を決断し帯同させられた子供がぶち当たるのが言葉の壁。

親はそれを納得してきているので仕方がないが、子供はいい迷惑だったりする。

現地の学校に入れる英語レベルに到達している子は少なく、希望の学校に入れずさらに1学年低く設定した入学になるケースが多い。

しかし、数年後には勝手に英語がペラペラになり、一向に上達しない親の通訳を頼まれたりする。

8歳まで日本に住んでいた子であればある程度の漢字も書けるようになり、日本人としての常識も備わっているので、フィリピナイズされることは殆どない。

しかし、7歳以下で移住した場合は言葉は両親との会話で日本語が公用語となるが、漢字は全く書けないという中途半端な状態となってしまう。

 

フィリピンの子供環境

ちょい悪ボサツ
学校でイジメは無かとですか?
移住3年目
イジメはないですね。そこは助かります。
ちょい悪ボサツ
友達が出来ないとかいう悩みは?
移住3年目
皆フレンドリーなんです。休みの日とか友達の家に遊びに行ってますね。
ちょい悪ボサツ
インターナショナルだと富裕層だらけじゃないんですか?
移住3年目
実はそうなんです。ビックリするほどの豪邸に住んでたりするので、ご飯とか遠慮せずにあちらで食べてきてねって言います。
ちょい悪ボサツ
富裕層の友達とかいてフレンドリーでストレスなさそうですけど。。。
移住3年目
先生が遅刻したり、クラスメートがトレイの使い方汚かったり、徐々に小さな事が積み重なったみたいで。。。
ちょい悪ボサツ
うちの子はハーフですが、フィリピンハーフはイジメの対象になりやすいとかで日本人連れて帰るとなるとかなり気になるとです
移住3年目
どっち転んでも痛しかゆしですね。。。

 

フィリピンハーフを日本へ連れて行くとどうなるか?

間違いなくイジメの対象になるという話をよく耳にする。

特に私の田舎の長崎ではハーフといえば宇宙人扱いされ、さらにフィリピンの事をまるで病原体のように思うような土地柄なので嫌な予感は高い確率で的中してしまうだろう。

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日本で出会ったフィリピン人女性の知り合いがいるが、彼女は中学1年から日本へ渡った。

フィリピン人夫婦の間で生まれ、母親は日本に出稼ぎに行った時に、日本人と再婚し二度とフィリピンへは戻って来なかった。

小学校を卒業するまで祖母に育てられ、その後母親によって日本へ呼ばれ、そこから日本での生活が始まったのだった。

最初は言葉の壁で授業について行けず、放課後先生がマンツーマンで指導してくれたそうだ。

言葉の壁もなくなり日本語堪能で日本の生活を満喫しているが、やはり10歳までフィリピンで育つと中身はフィリピン人。

NTTの電話料金を10万円以上滞納したまま逃げた。

彼女は中州のPパブで働いていたが、売れっ子だった。

日本人男性からのラブコールの中わざわざ日本在住のタンバイなフィリピーノと結婚した。

やはりフィリピーナにはフィリピーノが必要なのだ。

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世界の非常識ニッポン

島国根性とかいう日本のネガティブな言われ方があるが、フィリピンも島国である。

しかし、同じアジアで島国同士なのに、人生の向かう方向が真逆だ。

自分が常に宇宙の主人公である自己愛溢れる国フィリピン。

一方、他人の評価が人生の価値を決める、気遣い大国ニッポン。

アジアの病人フィリピンと世界の非常識ニッポン。

この果てしないギャップの間で苦しむ子供のストレスは親が想像する以上に大きいはずだ。

海外移住を反対するつもりはさらさらないが、子供が8歳を超えた場合の移住は子供が抱えるストレスのケアが非常に重要である。

日本という独特な常識をもつ社会で形成された習慣や考え方はフィリピンでは1㎜も通用しない。

真面目な日本人であればあるほどフィリピンの常識からかけ離れて行く。

フィリピンで11年過ごした私は自己責任という名の元に数えきれないほど自分の常識を捨ててきた。

しかし、子供達に今まで信じてきた良識や常識を捨てなさいというのは余りにも酷である。

イジメのある日本。

常識のギャップに悩むフィリピン。

まずは親が思う以上に子供は繊細で悩みやすいのだということを知るだけでも子供のケアに一歩近づけるのではないだろうか。

 

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モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

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