盗難アジアという異名をとるほどフィリピンでの盗難事件は事件のうちに入らないほど日常茶飯事。
「住んでて危ない目にあったり物を取られたこととかありますか?」
「危ない目っていのは少しありますが、それって自業自得な感じですからね。。。」
9年住んで盗難は過去2回だけあった。
パンツを盗まれた時はなんだかちょっぴり嬉しかった。
ジェロにオカニ抜かれた時はムカついたが確かな手ごたえに心が震えた。
そして今日ついにバッグから財布をスられた。
現場はセール真っ最中のSM。15日に支払われた給料が一気に散財される。
午前中のクラスを終え日本人のIさんと食事しミーティングがてらJCOでコーヒーを啜った。
暫く歓談し別れた。
現金を引き出すために外にあるBPIのATMまで移動し、いざ財布が入っているポケットに目をやるとバックリと口が開いていた。
財布が無い!!
まずクレジットカードを止めなければ。
不幸中の幸い携帯はズボンのポケットに入れていたので助かった。
もし同じ場所に携帯も入れていたら両方同時に失っていた事だろう。
日本人と一緒だとまるで日本に居るような気になって気が緩みがちだ。
ピンポイントで財布を一発で抜かれた気がする。
犯人は私がコーヒー代をJCOで支払った時からマークしていたのかもしれない。
何となくそんな気がした。
犯人への怒りというより自分の情けなさに心拍数が上がった。
カード会社の海外問い合わせ番号を検索。
高血圧な頭では簡単な作業も困難となる。
唯一の助けの携帯はネットも常時接続状態。
普段は休みの日関係なく地の果てまで業務連絡が追いかけて来る憎い存在だったりするが今回は非常に助かった。
呼吸を整え番号を検索。
そして女性オペレーターに繋がった。
少し博多訛りだ。
歳の頃はそうさのぉ20代後半か。
なぜか元妻の顔が浮かんだ。
日本人同士なので話は早い。
簡単な本人確認の後カード利用停止。
ダメ元で2Fにあるアドミンオフィスへ行ったが、CCTVカメラでの確認はできないと言われた。
万が一財布が発見された時の連絡先を記入し提出。
出てくる可能性はゼロだが。。。
財布の中には7000ペソの現金とATMカード、各種IDが入っていた。
現金は絶望的だが、IDは再発行すれば済む。
再発行出来ないものは唯一タイで作ったFBIなんちゃってID。
このIDにはけっこうお世話になった。
すぐ再発行しなければならないのは銀行ATM。
運の良いことにSM向かいのBPIは土曜日も営業している。
早速向かった。
そこで思わぬ出会いが。
つづく
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