実は最近、39年前に大ヒットした大河ドラマ黄金の日日に嵌ってしまっている。
スルメでも噛みしめるように一話一話じっくりと観るのが目下の小さな幸せだ。
安土桃山時代にルソンに渡海し、貿易商を営むことで巨万の富を得た豪商・呂宋助左衛門(ドラマ内では助左または納屋助左衛門と呼ばれている)と泉州・堺の町の栄枯盛衰、今井宗薫の妻・美緒をめぐる今井宗薫と助左衛門らの争いを描いた作品である。
wikipediaより抜粋
第8話で初めてフィリピンが登場する。
リアルタイムで放送されていた頃、私は多感な10歳の少年だった。
主人公助佐の乗った船が嵐で難破し、ルソン北部の島へ漂着し土人に捕まるシーンは今でも覚えている。その時生まれて初めてフィリピン人というものを見たのだが、かなりの戦慄を覚えた記憶がある。
「あんなところへ流されたらアウトやね」
まさか将来自分がフィリピンへ流れてゆく運命とは露しらず。。。
昔の撮影はCGなどハイテクもなく、玩具の船を水に浮かべる等して子供騙しな感じだが、そんなことが気にならない位、俳優の演技が超絶過ぎて、すぐ物語に引き込まれてしまった。
時代はすっかり移り変わり、この世に居ない人ばかりだ。
市川染五郎(松本幸四郎)存命
川谷拓三 1995年没
根津甚八 2016年没
丹波哲郎 2006年没
緒方拳 2008年没
ルソン北西部のアゴーの村で言葉も通じず何とか生きて行く助佐と善住坊の様子が私のジャングル生活といくつも重なる。
取った魚を囲み子供と喜ぶ川谷拓三演ずる善住坊。
私もそうだった。
言葉も通じ知り合いも居ないセブのジャングルの生活では当初子供と動物だけが友達だった。
そして、助佐と同じように子供から現地の言葉ビサヤを習った。
これは、マリキットという島長の娘からイスダ(魚)という単語を教えてもらうシーン。
「今日はいつだ?この島じゃ山を見ても花を見ても季節さえ分からぬ」
そう言って涙ぐむ助佐。
そういえば私も2年間、季節不明な生活をしていた。
しかし悲しくはなかった。
なぜなら私は助佐と違って自らフィリピンを居場所に選んで流れて来たから。。。
10話になると、助佐はタガログ語を話せるようになっている。
そう。
語学学校など行かずとも必パタイ(人間の最後に訪れる儀式)になれば言葉なんてサバイバルツールとして身に付くものなのだ。
気になるのが、このプリンセスアキノという子役の正体。
一説によると、コラソンアキノ大統領の娘との噂もあるが、女優になっているクリスアキノとは顔がまるきり違う。
クリスの姉妹か従妹だろうか?
「恩を仇で返すのか、助佐」
いやいや、オミャーらが言うかよ!?
と瞬間的に思ってしまった。
もっとも、昔のフィリピン人は義理堅かったのかもしれない。。。
39年前に初めてテレビで観たフィリピンという未開の地。
日本はすっかり変わってしまったが、フィリピンはあまり変わっていないように感じる。
これから私はいったいどうなるのだろうか?
助佐のように日本へ戻るのだろうか?
その予感は全くしない。
もう一つの黄金の日日ということでブログに記してゆくことにしよう。
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