コロナウイルス騒ぎでセブの産業大打撃
先日、某通訳業務をさせて頂いたのだが、その流れで夜の社会見学ツアーへ出かけた。
フィリピンの主たる産業であるエンターテイメント業界は10年前とは比較にならないほど寂れ、追い打ちをかけるようにコロナ騒ぎで観光客が激減中。
セブ屈指の猥雑な繁華街として知られたマンゴ通りは人影もまばらだった。
店内へ入ってみると1名のスケベなガイジン客のみでガランとしていた。
我々がおもむろに店内へ入るとソファーに座り自宅以上にダラダラしていた踊り子さん達がけだるそうにモソモソと動きだした。
私は現場にて手短にオリエンテーションを行い、ドリンクオーダーの後、まずはダンサーとGROの違いを説明した。
客の隣に座ってベタベタするだけのホステスをGRO(Guest Relations Officer)と呼びステージの上でセクシーダンスを披露する女性がダンサーだ。
まずGROとダンサーは給料が違う。
日当の差額は100ペソ程度だが、ダンサーはシガラミのない別の島から来ている場合が多く、GROはセブ市が地元という境遇が多い。
あの空間で働きながらも今更ダンサーは嫌だというフィリピーナ。
時給さえよければ良いというわけではなさそうだ。
けだるいダンスを事務的に眺め、1杯だけ飲んで2軒目へと梯子した。
ボサツイッター
コロナ様のせいで閑古鳥が鳴くセブの夜#股間に蜘蛛の巣#日当300 pic.twitter.com/4ZqSPagY3m
— モト ボサツさん@子供と成長中 (@motobosa02) March 3, 2020
余りにも客がいなさ過ぎて、際どい恰好で挑発してくる。
やっている本人は至って能天気だ。
悲壮感の欠片もない。
ゲストのリクエストでそこも一杯だけ飲んで3軒目へと移動した。
アイ子の告白
3軒目はセブで2番目に高い店だ。
店へ入るとそこも閑古鳥が大勢鳴いており、GRO&ダンサーはまるでジプニーのようにズラっと横に並んでいた。
広い店内を眺めると待機中のが総勢70名位はいただろう。
3軒目をラストにしようという提案があり、ショーアップしてとりあえず勢いで適当に選んだのがアイ子だった。
自虐的なまでに私の本来のタイプではなかったのだが、逆張りした方が結果的に当たりだったりする。
KTVと違って日本語が話せるGROやダンサーは少ない。
私は英語もビサヤ語もビギナーなオッサンのフリをしつつ相手の出方を少しうかがった。
アイ子はコンソラションというセブ市から少し北へ行ったところに住んでおり、毎日1時間半かけて通勤しているらしい。
歳は24歳で子供は4歳の男の子が一人。
なぜかエンターテイナーには男の子を持つマザーが多い。
アイ子の職歴だが、その店が初めてのビキニバー勤務ということで、以前は某日系企業の工場で働き、契約が満了したのでSMのダンキンドーナツで働き、友達の誘いでビキニバーで働くことになったそうだ。
これまでやった3つの仕事のうちでどれが一番好きかと聞いてみたところ意外にも日系企業が一番働きやすかったとのことだ。
彼女には憧れの日本人社員がいたらしい。
そいつの名前は具体的に聞いたがもちろんここではとても言えない。
女心を聞いてみた
「仕事だから割り切れる」
彼女は気丈な感じでそう答えた。
女とはそんな生き物なのだろうか?
ところで、アイ子はダンサーではなくGROだという。
「恥ずかしいダカラ」
その店にそんな恰好で座っていること自体、既に恥ずかしい気がするのだが、ダンサーとしてステージに上がるのはそんなにも違うのだろうか?
「フィリピーノの客に見られたくない」
日本人や韓国人客に見られるのは恥ずかしくないらしいが、フィリピン人の男性に見つめられると恥ずかしいという。
その理由を理論的に説明させるのは絶対に無理だが、フィリピン人男性に対する羞恥心があるらしい。
われ思うに、フィリピン人男性はその手の店に行くと恥ずかしげもなく瞬きひとつせず凝視するのだ。
恐ろしいほど正直で真剣なまなざし。
確かにあの強烈な目線を浴びると恥ずかしいかもしれない。
アイ子はまたチャンスがあれば日系企業に戻って働きたいという。
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