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年齢詐称
ティムと初めて出会ったのは私が42歳の時だった。
当時彼女は26歳で私との歳の差が16歳あったのだが、年齢を聞かれた時に弾みで37歳とウソをついてしまったのだ。
自分で言うのもなんだが、当時の私は実年齢より10歳位若く見られていたのでそれに対する罪の意識はゼロだった。
フィリピン生活は全てレジャーだという感覚がそうさせたのだと思う。
しかし、なぜ37歳という数字が出たのかと言うと、同室に住んでいたM氏が37歳だったというだけなのだ。
日本の感覚では歳の差を象徴する時に「一回り」という言い方がなされる。
つまり、歳の差12年が一つの大台であり、一回り違うカップルとはある種のタブーな世界を形容しているように思える。
それを裏付けるように、日本では男性が年上の場合、歳の差の許容範囲のアンケート調査で10歳迄と思っている人が最も多い。
ちなみに女性が年上の場合は5歳迄。
ティムと一緒に生活するようになったある日、突然ティムが騒ぎ始めた。
まさかパスポートで身元を調査されるとは思わず、うっかりスーツケースに鍵をかけるのを忘れていたのだ。
日本人のカップルで相方のパスポートを探し出し素性をチェックする人はいないのではないだろうか?
さすが、私のガラケーを全調査し、怪しいメッセージの送り主に片っ端から電話をかけるエグい実行力の持ち主だ。
それ以降、何かあるたびに「年齢詐称の罪」を持ちだされてはイジメられている。
先日もふとした事から9年前の年齢詐称事件をネタに揺さぶられていた。
私はティムと知り合って数多く喧嘩をしながら諦めという名の悟りの元、ずいぶんと丸くなり、母性を擽るようにダメ男路線を生きている。
九州男児で長男の自分がまさか尻にひかれようとは、日本を出る前には想像もしていなかった結末だ。
日本では男性が年上の場合では「10歳迄」というのがポピュラー上限だが、フィリピンではうちのように16歳以上年の差のある夫婦はザラにいる。
私の周りの日本人カップルを見渡すと16歳の年の差はまだ少ない方で、20歳、30歳離れているケースもゴロゴロいる。
客観的に見て普通に夫婦として生活している様子を見るとよくあるオカニ(お金)目的の結婚ではなさそうだ。
ちなみに、ティムの両親も16歳離れていたらしい。
ダバオのモテる爺さん
年の差の話をすると必ず思い出すのがダバオの爺さんの話だ。
元カノTの仲間でV子という美人フィリピーナがいた。
ダバオ出身なのだが、なぜか60を超えたシニア層とばかり付き合うのだ。
オカニ(お金)が目的かと思えば、そうでもなく、相手はどちらかというと羽振が悪かったりする。
私がセブのジャングルに移住した後、V子が建てたダバオの実家へ元カノTと一緒に招待され3日ほど滞在したことがある。
ダバオはバナナの木が豊富で近所に幾つかバナナ農園があった。
そこを皆で散歩していた時にふとストリート系のお爺さんが現れた。
農園の管理をしているようだ。
素人が見ると乞食との区別が難しい感じ。
するとV子はおもむろにそのお爺さんとハグをし濃厚なキスまでした。
私と元カノTは一瞬顔を見合わせた。
V子は眉を一瞬動かし「YES」と返事をした。
その話には続きがあり、V子が日本で育てている息子はどうやらそのお爺さんの子供らしい。
旦那はそれを知っているのだろうか?
V子には妹がいるのだが、またタイプの違う美人で日本で働いている。
驚く事に、かつて姉妹でそのお爺さんを奪い合って喧嘩をしたことがあるらしい。
妹の子供もひょっとしてそのお爺さんの種ではないのだろうか?
恐ろしくて確認できなかった。
人生とは小説より奇なり。
ティムに言わせると、歳の差の感覚がないどころか、自分の方が年上な気がするらしい。
精神年齢の差というわけか?
そして、愛はオカニ(お金)ではないという。
フィリピンでそんな事言われてもにわかに信じられないが、今の所そういう事にしておこう。
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