ナイモノねだりの日本人
フィリピン人の海外出稼ぎ者のことをOFWと呼ぶが、これが固有名詞化されるほどフィリピンではポピュラーな存在となっている。
決死の思いで脱出用フィリピン航空に乗り海外へ逃げ祖国に残っている家族へ仕送りし、それがフィリピンGDPの10%以上に相当する額となっている。
また家族は苦労せず手にいれたOFWマネーを浪費するという独特の経済サイクルが出来上がっているのだ。
私のようにわざわざ日本という素晴らしい国から苦労の絶えない途上国に移住する物好きが信じられないという。
もし自分がフィリピーナだったら?
もし私がオカニ(お金)もコネもない庶民フィリピン人だったらどうするか?
こんな想像をする日本人は多いのではないだろうか?
私は現地で生活しながら頻繁にこう言った想像を働かす。
もし自分が容姿がそこそこの若いフィリピーナだった場合は既婚日本人客の現地妻の座を狙うだろう。
極貧困から脱出できるんだったら手段を選んでいられないのだ。
うまいこと子供を産んだ暁には日本の本妻にバレないか冷や冷やしている日本人男性へのテイクアドバンテージ。
日本の国際結婚が減った理由
日本の国際結婚を牽引していた魅惑のフィリピーナ。
2005年から始まった通称タレントビザの制限によりフィリピン人女性が日本へ出稼ぎへ行けなくなり2007年をピークにどんどん国際結婚総数が減っているのだ。
時代は変わり、2012年から急速に増えた日本人のセブ島留学をきっかけにフィリピン人講師との出会いによる国際結婚が増えているが、昔のフィリピン人ダンサー数に比べると全く比較にならない。
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もし自分がフィリピーノだったら?
もし、自分が庶民のフィリピーノだったら迷わず技能実習生として日本へ行くだろう。
現在のところフィリピン人がとりあえず日本へ行く方法として最も現実的なのが技能実習生。
大学の元教え子から卒業後に日本へ働きに行きたいという問い合わせが来るのだが、教科書通りに行えば、日本の語学学校へ入校し、2年で日本語検定2級以上を取得し、そのまま日本の企業へ就職する。
しかし、フィリピン人が語学留学生として日本へ行くのはかなりハードルが高い。
親が庶民の場合、保証人の年収のハードルで入管の審査に通らないのだ。
現実的には日本人と結婚するか教育実習生という二択となるのだ。
技能実習生も低額で奴隷のようにこき使われたり、計画的に逃げたりするネガティブな事件をよく見聞きするが、それでもフィリピンにいるよりチャンスは多いと考える。
技能実習生の送り出し機関は各地域にいくつかあり、日本語教育や躾けを3か月ほど行って日本へ送られる。
費用は実質送り出し機関側が肩代わりしてくれるので自分の小遣い程度でとりあえず日本へ行けるのだ。
最大のアドバンテージは日本の国民健康保険。
滞在中の疾病に関わらず、フィリピンで既に患っていた既往症だって神保険がカバーしてくれるのだ。
これぞまさに日本へ行けばなんとかなると思って怪しい外国人が押し寄せる所以だろう。
そして、日本人と出会い結婚に至る可能性もある。
フィリピン人ネットワークを最大に活用し、脇の甘そうな日本人と知り合いになり、契約期間が満了する頃には本格的に交際を開始する。
まあ冗談はこのあたりにしておいて、彼等はフィリピンで日本語研修を3カ月程度受けて日本へ行くのだが、はたして研修生の実力はどの程度なのか?
実習生のポテンシャル
私は実習生あがりのフィリピン人に対して悪い印象は持っていない。
仕事として依頼を受け日本語が少し話せるフィリピン人を探したことがあるが、元技能実習生を中心にあたることになる。
その際男女限らず私が出会った元実習生はほぼ好印象で、フィリピンにありがちな横柄なタイプはいなかった。
日本語能力検定5級程度
つまり、簡単な内容の会話であれば聞き取りはそこそこ出来るが、意味不明な返事をしたりするので日本語ですべて会話が成立させるのは難しい。
夜のKTVガールズの方が常に日本人客と日本語で会話をしているので会話力に関しては上かもしれない。
挨拶ができる
出発前に軍隊みたいな教育をうけ、さらに送られた先も基本的に体育会系なのでキビキビとした挨拶が出来るようになる。
もちろん人にもよるが、一般的にフィリピン人は自分に利がある状況や気が向いた時にしか挨拶しないのが多い。
そこに全く悪気がないので教育や躾けの影響が大きい。
歩き方が速い
日本人とフィリピン人の大きな違いの一つに歩くスピードがある。
フィリピン人は日本人の半分くらいのスピードでノンビリ歩くので、急いでいるときに横に並んで亀のようなスピードで歩かれイラっとしてしまった人も多いだろう。
しかし、実習生あがりのフィリピン人の歩くスピードは日本仕様となっている。
以前、大工の見習いとして日本へ行った事のあるフィリピン人男性と会ったことがある。
約2年間日本で大工仕事に従事していたらしいが、一般のフィリピン人と比べてまず礼儀正し謙虚な印象を受けた。
実力ないのに尊大な態度を示す現地のフィリピン人とは一線を画す。
そして歩くスピードは私よりも速い位だった。
特に大工仕事は周りの職人たちとの上限関係も厳しく、フィリピンのようにオカニ(お金)をくれるボスにだけ従順であれば良いという犬のようなスタイルは通用しない。
私が出会ったその元大工のフィリピン人は研修生上がりとは思えないほど日本語が達者だった。
再利用
技能実習生という世間体の良い身分で東南アジアの途上国から日本へ送られるが、実際は帰国後に会得した技能を祖国で生かしている例は少なく、その場しのぎの安い労働力というわけだ。
しかし、同じ実習生でも送られた先の環境で随分と成長が異なる。
大工の見習いをしてもフィリピンへ戻るとコールセンターで働いたり、全く日本で培った技術が生かされていない現状があるが、挨拶が出来て、日本語が話せて、歩くのが速いという当たり前のことがフィリピンでは高いポテンシャルとして評価される。
また、人前でフィリピン人を怒ったら逆恨みされて大変なことになるというが、日本の親方に怒られながら忍耐を身に着けることで祖国に戻ったら人材としてトップに躍り出るはず。
しかし、送り出し機関や受け入れの組合による質の差は大きく、今後日本側はフィリピン人にとって不利な組織の排除を進めるべきである。
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