「マニラの黒田って行った事ありますか?」
マニラのラーメン事情の話題で必ず出てくるのがこの黒田という店の名前。
ラーメン通によると、マニラのラーメン市場は低価格期に入ったという。
話題の黒田は昨年ベニスグランドキャナルモールの最も目立つところに出店した。
どちらかというとトンカツ屋の似合う店構えだが、フィリピン人の心に響けば良いのだろう。
さすがというか、スタッフはほぼラーメン店の似合う風貌をしている。
人工運河を見下ろすテラス側は二人掛けの席が全部で14台。
店内は18台で内外合わせて64名様収容の規模だ。
客のほとんどは想定通りフィリピン人。
9割の客が箸を不器用ながらも懸命格好つけて使っている。
フォークのほうが食べやすいはずだが、箸を使っている自分を撮ってフェイスブックアップのポイント高し!
目の前のカップル。
旅支度を済ませた彼氏を見送る彼女という図だろう。最後の昼餐のようだ。なんとラーメンではなくカレーを食べている。
そんな気分だったのだろうか?
メニューは写真付きで分かりやすい。
フィリピンレストランの多くは基本的に勝手の分からない外国人の事を考えていないので文字情報しかないところが多い。
魅惑の牛丼とラーメンセット。やけ食いしたい人におすすめ。
トンカツセットも強烈なアイテムだ。
餃子セット。おそらく日本人が平均的にチョイスするならこれだろう。
ラーメンの種類は3に分かれており、白、黒、赤がある。
白は普通のトンコツ、黒は焦がしニンニク、赤はスパイシー。
「フィリピン人に人気なのはどれ?」
たまたま聞いたスタッフの経験だと黒のほうが人気だという。
フィリピン人といえばジョリビーも含めやたらとスパイシーにしたがるイメージがあるのだが、ちょっと意外だった。
ラーメン1杯180ペソ。
TOKYO JOEのインスタント風なんちゃってラーメンが159ペソとすると、確かにコスパは高い。
私は黒を、ティムは赤を注文してみた。
10分ほどしてまず黒ラーメンが運ばれてきた。
つづいて赤。
いわゆる担々麺だ。
麺も普通に日本で食べるものと変わらない出来だ。
ほどなくして、高級カメラを持った二人連れのフィリピーナが近くへ座ってきた。
マニラには食べ物を中心としたブロガーが居ると聞く。彼女もその類なのかもしれない。
ブロガーはまず匂いを嗅ぎ確かめた。
そのあと、スープを蓮華で口の中にゆっくりと流し込んだ。
まるで美味しんぼのフィリピン版を見ているようだ。
まったりとしてそれでいてシツコイってか?
次に麺を食べてみる。
流石はフードブロガー。ラーメンの正しいやり方を知っている。
彼女の一連の所作を見ながら自分の品の無い食い方を反省した。
フィリピン料理店では必ずと言ってよいほどドリンクの注文を聞かれる。
サービス水というのが恥ずかしい感じだ。
しかし、ラーメンを含む日本食レストランの場合、ありがたいのがサービスティーの存在。
空になったグラスに麦茶を自動的に注いでくれた。
私はこんなサービスに心が震える。
こういったショッピングモールに入ると家賃が高く、環境も便利なので精算時に10%サービス料金が加算される。
黒と赤と餃子一皿を注文したので、合計で460ペソ。
しかし、サービス料が加算され請求額は506ペソとなっている。
その代わりにチップを置く必要がないという理屈らしい。
10%入れてもラーメン一杯200ペソを切る低価格競争の雄黒田。
さて、次の日本食ブームは何がくるのだろうか?
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