私がセブへ渡る直前、半年間だけ住んだのは福岡市東区の吉塚という街だった。
日本を出るまでの間、サラリーマン時代の元上司が立ち上げた会社を成り行きで手伝うことになった。
今ではドローンという呼ばれるカメラ付ラジコンヘリがまだ世の中へ出てくる少し前、その原型となる部品をドイツの電子機器部品会社から輸入し商品化して販売するまでのプロジェクトがあり、新規事業支援の補助金を狙って企画書を役所へ提出する役割だった。
吉塚というところは非常に懐の深い街で、風来の30代中年男をすっぽりと受け入れてくれた。
吉塚東公園はジョギングのメッカ。
そこには25mの市民プールもあり、個人的にはパーフェクトな環境。
近所の自転車屋で中古のママチャリを5000円で購入し、それが私の博多生活でのアミーゴとなった。
博多駅までアミーゴで僅か15分。
見知らぬ街、店、顔。
毎日が冒険だった。
吉塚には国道3号という主要幹線道路が通っているのだが、駅裏は下町丸出しの小さな工場がひしめき合い、そこでは多くの中国人やフィリピン人が働いていた。
中国人はアパートに集団で住み、自転車で暴走通勤する。
殆ど20代の若い女性だった。
独特の匂い。。。
そのうち、キャツ等が近づいてくるのがわかるようになった。
腰まである長い髪を靡かせ、5台から10台の自転車がものすごい勢いで私を追い越して行くのだった。
2018年1月。
懐かしい臭いがしたセブマクタン空港。
それは私を11年前の吉塚時代へとタイムスリップさせた。
黄色い旗を持った添乗員が中国人旅行客を大型バスへ連れ込む姿が盛んにみられる。
きっとまたビーチで小便したりホテルロビーで痰を吐いたりするのだろうな。
しかし、それでも中国人はぶっちゃけドル箱。
他の国の観光客が嫌って来なくなってもフィリピン的には大収益。
そのガサツで不潔な観光客の及ぼす経済効果は半端ない。
2017年の中国人GW観光客の海外旅行の行先ランキング
1 タイ
2 日本
3 アメリカ
4 シンガポール
5 オーストラリア
6 カナダ
7 ベトナム
8 イタリア
9 ロシア
10 マレーシア
1位のタイは900万人の中国人観光客が落とす$14.49ミリオン(14億4900万円)の歳入である。
まだフィリピンはランキング外だが、特にフィリピンのようにコールセンターと身売り以外産業のない国ではオカニの入りの太い観光産業に特化するのが王道だ。
これからフィリピンは激しく中国化し、我が物顔で居座るコリアンを駆逐し、チノイではなく本物の中国人がセブを上書きするだろう。
英語の語学留学のメッカとなったセブだが、現実問題として英語じゃなくて中国語が必須なのだ。
時代は中国。
語学留学の方向性も俄かに激動する気配がする。
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