サンカルロス大学本校のある付近はかつて栄えた旧市街地。
今年58歳になるフィリピン人ドライバーR氏は子供の頃父親とこの付近で過ごしたらしい。
「50年間全く変わってないよ(笑」
日本だと完全に廃墟か遺跡登録されるレベルの灰色に朽ち果てた建物がいまだに現役で無理やり使われているのだ。
何十年経っても変らないフィリピン。
街の風景だけでなく、人々の暮らしぶりも全く変わらない。
頑固までに保守的な国。
そこから生まれるノスタルジックさがフィリピンファンを虜にして止まない所以なのかもしれない。
大通りを渡った路地を入った左側に場末のコリアン式カフェがある。
私が大学で日本語を教えていた頃、家路への信号待ちで停車するときにちょうど左側に見えていたので良く覚えている。
もう4年前か。
今でも現存しているとは驚きだ。
先日所用で近くまで行った際、初めて入ったのだが、場末なカフェにしてはスタバと変わらない一丁前な値段構成だった。
私が入った時には客は3名。
目の前でちびちび辛ラーメンをすすっている若いフィリピーナ。
歳の頃はそうさのぉ16歳位か。
顔つきからして一発でサンカルロス大の学生じゃないことだけはわかる。
ちゃぶ台が似合う小太りの少年が片膝をあげて勉強中。
そして窓際には左肩に大きなタトゥーの入ったタンバイ風の男。
一杯100ペソ~160ペソ近くする謎のコリアンカフェで素敵な?ひとときを過ごせる人種には見えないのだが、そこがフィリピンの不思議。
スタッフは1名。
歳の頃はそうさのぉ、25歳位か。
ダウンタウン付近が似合う純ローカルフィリピーナ。
5名分のドリンクを注文するつもりだったのだが、2名分は甘くないドリンクが欲しい。
甘くないドリンクってない?
「Naa moy dili tamis na drink?」
ない
「wala。。。」
walaの返事だけは1秒以内に答える。
無いのではなく、出来るだけ何も考えたくないだけだと顔に書いてある。
無難に?アイスカプチーノにするか。。。
5名分のうち2名分だけは砂糖を控えめにしてくれとリクエストを入れて5名分のドリンクを注文した。
120ペソ×5=?を一生懸命何度も電卓を叩く。
5分経過。。。
なんとなくカウンターの向こうを見るとラーメンを作っている気がした。
予感は的中。
それは辛ラーメンな匂いを放ちながら窓際のタンバイのテーブルに運ばれた。
そのうち赤い服を着た若いコリアンが入ってきた。
どうやらそいつがオーナーらしい。
私の目の前でラーメンすすっていたローカル娘はどうやら面接に来たらしい。
いきなり店の中でインタビューが始まった。
10分弱でインタビューは終わったのだが、私のオーダーしたアイスカプチーノは全然出てくる気配すらない。
コリアンのオーナーが気になったようでキッチンの様子をチェックした。
「お前、水入れてないやんボケ~(怒」
スタッフはコーヒーメーカーに水が無いにもかかわらず出来上がりをボケーっと待っていたようだ。
この時点で20分経過。。。
5名分だと絶対1時間かかりそうだし、2名分だけ甘くしないでくれという特注も120%忘れられている気が濃厚にした。
だからその瞬間2名分はキャンセルしてもらった。
2名分返金。
するとまた120×2=?を導き出すのに一生懸命中国製の電卓を叩く姿があった。
その姿にある種の戦慄を覚えた。
あんな店が4年も持つなんて奇跡だ。
コリアンあるあるで今まできっとオーナーが10人位変わっていることだろう。
単純なアイスカプチーノが出てくるのに30分かかった。
アホだ。
情状酌量の余地など1mmもない。
今度採用される目の前のローカルフィリピーナもポテンシャルはクラスCだろう。
やはりフィリピーナは働かせるものではなく一緒に楽しく遊ぶのが良い。
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