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プライド世界一のフィリピン
フィリピンという国はプライドで出来ている。
ある先輩はそう言っていた。
フィリピン人は世界一のナルシストとか、自意識過剰なプライドが服を着て歩いているとか言われ、人生の主人公は絶対に自分であるというブレない軸がある。
そんな中でもちょっと美人で仕事の出来る感じのフィリピーナはエベレストよりも高い自尊心を持つと言われる。
その高い自尊心を いかに擽るか が鍵となるのだ。
フィリピンという国では「Sir(サー)」と「Ma'am(マム)」が年中大安売り。
いつでもどこでも誰にでも反射的にこれを言いまくるので言われた側としてはその響きに全く有難みが湧かない。
敬称を乱用している国だが、私の調査によると外国人からMa'amと呼ばれ快感を感じないフィリピーナはいない。
なぜなら外国人がフィリピン人に向かって「Sir」や「Ma'am」と呼ぶことは基本的にないからだ。
これは日本でも同じで外国人を乗せたタクシーのドライバーが乗客から最後に「Sir」と呼ばれ大変恐縮したという記事を読み納得した。
スウェーデンからいらしたお客さまを大使館までお送りした時のことです。英語を話すタクシードライバーだと知ったお客さまは道中色々なお話をしてくださいました。新幹線の出口や観光スポットなどのご質問やご相談を伺いながら目的地に向かい、精算をしようと後ろを振り向いたところでお客さまが驚くことをおっしゃったのです。
「Thank you very much for your kindness, ‘sir.’(親切にしていただいて本当にありがとうございました)」
「‘Sir,’ isn’t it rude to offer you the change?(お釣りをチップとしてお渡しするのは失礼ではないでしょうか?)」
お客さまが私のことを‘sir’と敬称で呼んでくださいました。‘sir’は目上の方に対する敬称で、日本語の「○○さま」に当たります。私が「お客さま」を‘sir / ma’am(女性)’呼ぶことはあっても、その逆は滅多にないことです。お客さまは私に最大限の敬意を示してくださいました。
銀行で実践してみた結果。。。
フィリピンでもお客さん側が店のスタッフに対し「Sir」や「M'am」という敬称で呼ぶことは稀なのだが、もし外国人からそれを言われた時のインパクトは随分と違うのだろう。
先日、フィリピンのRCBC銀行へ行き、数年間放置していた日本円の口座を解約してきた。
フィリピンへ住み始めたばかりの頃に初めて現地で開設した銀行口座だった。
2007年当時はパスポートと5万円さえ持って行けば誰でも無条件で口座をポンと開設することが出来た古き良き時代。
日本の三井住友から少しだけまとまった額をその口座へ送金し、日本円のレートが良い日に数万円単位で引出しペソへ交換して使っていた。
その後ペソ収入が発生してきたのでもっとメジャーなBPIにてペソとドル口座を開設し、当初作った円口座には全く触れなくなってしまった。
しかし、2年間全く預金の残高に動きがないと「Dormant(凍結)」されてしまう。
これまで4回も口座が凍結され解除依頼をしてしまったが、ここでついに日本円口座を解約することにした。
口座を解約する担当の窓口は入って左奥にある。
そこにはちょっと美人で気の強そうなフィリピーナが座っていた。
年のころはそうさのぉ、27歳くらいか。
顧客からの電話を受けながら同時に事務処理をバリバリこなしているデキるタイプだ。
めずらしくマルチタスクな超絶フィリピン人を見た気がした。
正直言って苦手だがタイプだ。。。
しかし、そういう賢くて強そうな女から唯一の例外として優しく愛されてみたいという欲望が頭をもたげる。
一般的に顧客である私の立場と年齢では銀行のスタッフに向かって「ミス」と呼ぶのが通例だが、私はわざと周りに聞こえるような音量で「Ma'am(マーム)と甘えたような声をかけてみた。
眉間に皺を寄せて鬼気迫る感じで猛烈に仕事をしていた彼女だったが、ピタッと手を止め少しびっくりしたような顔でこちらを見た。
同時に口元が微妙にほころでいた。
外国人の顧客から「Ma'am(マーム)」と呼ばれて悪い気はしないはずだ。
ここはわざとらしく周りに聞かせるのがポイント!
私は名残惜しそうな顔をして彼女へ伝えた。
「へぇ、もう日本へ戻るんですか?」
2年おきの「Dormant(凍結)」が面倒だからと本当の事を言ってしまうとなんだかんだと留意されてしまう気がしたので私は眉を一瞬あげて返事をした。
「今残高に相当する円紙幣の在庫がないので、明日の午後に取りにきてください」
普通、日本だと「午後何時なのか?」と具体性を追求するが、フィリピンでそれを言っても始まらない。
もし午後1時に来てみてまだ紙幣が到着していなかったら2時まで待つくらいの覚悟が必要なのだ。
しかし、翌日は台風の影響でセブは大雨だった。
潔く諦め、1日予定を伸ばすことにした。
そして、指紋認証システムの南京錠で武装したリュックを背負いサイクロン号にまたがってRCBCへ出かけた。
すると想定以上に客が多く座れなかった。
おそらく昨日の大雨で銀行の用事を1日ずらした人が同じタイミングで集まったのだろう。
先日の窓口の女性のところには4人ほど人が待っていた。
ひとり15分として1時間。。。
紙幣のナンバリングを作成する時間を合わせえると2時間?
真面目に待つのが辛すぎる。
私はタイミングを見て周りの客に聞こえるように「Ma'am(マーム)」と甘えたような声をかけてみた。
すると想定通り銀行内の客が一斉にこちらを見た。
ふふふ、成功だ!
52歳の外国人のオッサンが、20代の若い銀行スタッフに向かって「Ma'am」と甘えた声をかけている。
彼女は窓口での処理を一旦とめて私の対応を別枠で進めてくれた。
お陰で30分以内で無事円紙幣をゲットし岐路へつくことが出来たのだった。
「Sir」や「Ma'am」の大安売りの国だが、外国人がフィリピン人に向かって言うことは立場上稀なのだ。
このことを踏まえ意図的にMa'amと言って相手の自尊心をくすぐるのだ。
ちょっと甘えたような感じで言うのが良いだろう。
ちなみに、私ははじめてチャットするフィリピーナに向かって一発目に「Yes Ma'am」という敬語を付けて返事をするようにしている。
「私はMa'amじゃないわ」と言いながらも口元は明らかにほころんでいるに違いない。
えこひいきをいかに受けるか?
それがフィリピンライフを楽しくする理念だと思いながら生活している。
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