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2013年~2016年 モトボサツ勝手にブログセブ島編 カテゴリー別
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【シーズン1】モトボサツ勝手にブログセブ島編|カテゴリー別記事
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親切は人の為ならず、施しの輪廻を得る
まえがき
フィリピン生活で痛感した事は「フィリピン人とは「困った時の神だのみ」」という言葉そのまんまの行動をとるという事だ。
お願いする時の勢いは凄いが、その後の感謝等は一切ない。。。
そう嘆く日本人は後を絶たず。
欲望が服を着て歩いていると形容する人もいる。
そういえば、私が教えた大学の生徒から入ってくるFBメッセンジャーも連絡があるときは、100%お願いがある時のみ。
日曜日の教会でも感謝より圧倒的にお願いベースと言われるフィリピンカトリックの理念。
「底抜けに明るく素直な人達」と言われる行動の副作用なのだろうか?
しかし、私の家族は1.5人がフィリピン人。
究極的には、フィリピン人のたちが悪いということではなく、修行なくして人類の素性は正にソレであるという事だと思っている。
波乱万丈ブラザーズの底辺時代
昨日、所用で弟が長崎から福岡へ上京?してきた。
フィリピン生活の影響ですっかり疎遠になっていた兄弟関係。
私がティムとカワイイちゃんを日本へ受け入れるためには家が必要だ。
最近では保証人不要審査なしという物件もあるが、そういう物件はやはり難あり。
カワイイちゃんを通わせたい小学校に近い物件の要件としてやはり保証人がいないとダメなのだ。
しかし、保証人と名の付くものは兄弟といえども少し頼み辛い。。。
疎遠になっている間柄だと尚更だ。
かといって、「フィリピン帰りの住所不定無職」という最高に怪しい状態の殻を破るに家を探す所から始めなければならない。
そこで弟のLINEあてにダメ元でお願いメッセージを入れた。
秒殺で断られると思ったが、想定外にも二つ返事で快諾してくれた。
そして追加メッセージが来た。
「丁度さ、福岡行く用事のあるけん会おうや」
土曜日午前9時。
いつものローソンの駐車場にド派手な白い2シーターが止まっている。
その後ろに彼がいた。
亡くなった母親の49日の儀式以来の再会だ。
「久しぶりやね、元気やった?ようフィリピンから戻って来れたね?」
戻って来れたねという意味の可能性は二つ。
「遠路はるばるご苦労様」または「どの面さげて帰って来た?」。
しかし、彼の表情からして前者であることは明白だった。
福岡市にある某ディーラーへオイル交換と定期点検に行くのだという。
無駄に横長いドアを開け、隣の車の横っ腹にぶつけないように注意しながらまるで棺桶のような狭いシートへ腰を収めた。
私が保証人の件のお礼を言うのを遮り、彼は開口一番こう言った。
「俺は名古屋で兄ちゃんに助けて貰ったけん、今の俺がおるとばい!」
「あんとき、ボロボロの状態で突然押しかけても何も聞かずに家に入れてくれて、飯も食わせてくれて、仕事探しまで手伝ってくれたよね?」
恐らく人間の特性は、自分が受けた恩はよく覚えているが、自分が助けた事実や内容はあまり覚えていないのだと思う。
「休みの日は鈴鹿サーキットに行って一緒にフルコースを走らせたよね?」
封印していた名古屋時代の記憶が解き放たれた。
万感の思い。
少し恥ずかしくなるほどド派手な2シーター車に頭頂部の薄くなったアラフィフのオッサン2名。
今では建設会社を経営し、税金対策と称しつつ近所から変な人扱いされるような車を所有するようになった彼だが、昔は20年前は浮浪者一歩手前まで落ちぶれていた。
当時住んでいた名古屋の家に突然段ボール箱が送られて来た。
送り主の名前が書いていない。。。
すると、その箱を見た元嫁が突然こう言った。
「これ送ったのひょっとして弟さんじゃない?」
そう言われると筆跡に見おぼえがある。
その予感は的中し、翌日本人がひょっこり現れた。
まるでプリズンブレイクの逃亡シーンにそのまま使えるような風貌。
髪は伸び放題、陰残な目つき、そしてクタクタの服装。。。
その日から彼は我が家の一員となったのだ。
飯を食い、散髪し、服を買い、名古屋で就職し、昔取った杵柄のお陰で社内ではエースとして一目置かれるようになる。
月収25万円。
やっと一般人と呼べるステージに乗り、利便性の良い場所へマンションを借り再出発。
今度は私がかつての彼と同じ立場となっている。
わずか55,000円の家賃の廃墟一歩手前の古いアパートの審査に落ち、時給1000円のバイトの審査にも落ちた。
この悲劇はそのうち「逆武勇伝」として最大に活用したいと思っている。
煩悩滅却済み
福岡市欧州車マーケット
ほとんどの顧客が税金対策で買う動く不動産🎉 pic.twitter.com/7TLb0BMnck— モト ボサツさん@南国ノンフィクションブロガー (@motobosa02) March 20, 2021
動く不動産?
オイル交換と定期点検が終わるまで場違いなショールームの椅子に腰かけて待つことに。
スーツをきた男性営業マンがまるでホストのように片膝をついて要件を伺っている。
少しタイミングをずらして若い女性スタッフが飲み物のオーダーを取りに来た。
値段が書いていないぞ。。。
「はい、お好きなものをお選びください」
恥ずかしい質問をしてしまった空気を感じる。
きっとフィリピンだったら150ペソ(300円)くらいチャージされるのだろうが、さすがおもてなし大国。
ドリンクの注文を取りに来た女性は少しびっくりしたような顔でパスワードの確認に戻った。
「兄ちゃん、日本でわざわざWi-Fiのパスワードば聞く人おらんばい(笑」
日本に住む日本人のスマホは基本的に月極契約。
モバイルデータが常時ONになっているのでWi-Fiが無くともネット接続は出来るのが常識。
だから店でわざわざWi-Fiのパスワード聞く人はちょっと変な人なのだ。
煩悩滅却試験
ショールームに置かれている煌びやかな動く不動産と呼ばれる税金対策アイテム。
かつて若いころ家庭を崩壊させる(させた)ほど熱中した車とレース。
営業マンと熱心に車談義をする弟をよそに私の気持ちはまったく高揚しない。
まるで母親から婦人服売り場へ連れて行かれた男の子状態だ。
物欲という名の煩悩はすっかり滅却されていた。
しかし、今回の再会で私が最も嬉しく思う事は、成功した彼が苦しかった時代の事を常に振り返り、万物へ感謝しつつ生きていることだ。
親切は人の為ならず!
追伸
かつて、瑞石寺の和尚さんから「あなたは既に菩薩だ」と言われボサツを名乗るが、フィリピンというエッチな国での生活の中で堂々とボサツを名乗る事をはばかり、元菩薩(モトボサツ)というコードネームを自ら発行した。
しかし、また正真正銘の菩薩(ボサツ)へ戻ろうかと検討中。
つづく
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