日本語能力試験(JLPT)の試験日がやって来た。
年に2度(7月、12月)あるこの試験はフィリピンにおいて超右肩上がりに受検者が増えており、特定技能ビザ取得の要件としてN4以上が指定されてからは、N4受験者が圧倒的に多くなっている。
N4を合格すれば自動的に日本行きのビザが手に入るという噂が一人歩きしている状態。
これまでは、日系企業で働くワーカーのたしなみのような存在だったが、これからはもっとダイレクトに日本へ行くという目的が明らかになってくるのだ。
2019年12月1日の受検申込状況
1位 マニラ(8912)
2位 ダバオ(2390)
3位 セブ(1736)
4位 ラグナ(511)
5位 カガヤン デ オロ(196)
1位 N4(7629)
2位 N5(3675)
3位 N3(1505)
4位 N2(714)
5位 N1(222)
マニラは規模が大きいのでラグナ地区と会場を分けており、更に新規でカガヤンデオロがここ数年入ってきている。
そのうちネグロス島のバコロド市にもJLPTの試験会場会場ができるのだろう。
セブの受検者よりダバオの受検者数の方が多いのがフィリピンの不思議な特徴だが、日本人が作ったミンダナオ国際大学の日本語学科の存在が大きいと言える。
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N4ってどんだけ?
日本の労働人口減少対策として特定技能という在留資格が制定され、18歳以上の外国人は要件を満たせば通算5年以内で建設、介護、外食、ホテル旅館、農業等14種類での就労が可能となった。
要件として技能試験と日本語能力試験(N4以上)が求められている。
外国人が「特定技能」の在留資格を取得して就労する場合、生活に支障がない程度の日常会話とそれぞれの業務に求められる日本語能力が求められる。
私はこれまでセブで多くのN4合格者に出会ったが、率直に言って日本語での会話を成立させることは難しく、途中からビサヤ語での会話となるケースが大半だった。
一般生活レベルのリスニングは70%程度分るので、簡単な指示を受けて黙々と動くだけの機械的作業であれば何とかなるだろうが、北九州とか山梨とかの強烈な方言の地域に行くとN4ではとても太刀打ちできない。
日本人の私でも何を言っているのか理解するのが辛い場面がある。
モトボサツ指南 カフェ編
先日、某台湾人経営のカフェに行ってみた。
豆(DOU)と書かれたシックな店は日本の美学に通じるワビサビを感じさせる店内だ。
大通りから外れた目立たない場所で店内に客は誰もいなかった。
女性スタッフが一人黙々とドーナツの仕込み作業していた。
暫らくして私に気が付き笑顔で挨拶してきた。
フィリピンあるあるなスマホを弄りながらふて腐れながら対応するローカル流がないことが嬉しい。
歳の頃はそうさのぉ25歳くらいか。
「はい、そうです」
「よく分かりますね」
「ネホンジン(日本人)?」
「お客さんグワポだからすぐわかるよ」
「私はN4合格して日本に行きたいんです」
「えええ、そうなんですね」
試験の日程も知らないのにN4受かると日本に行けるという偏った情報だけは持っている。
いっそセブでN4受検専門店でもやろうかな?
「N4って難しいの?」
「オーマイガー」
「Bitaw ホントね」
私は顔は冗談半部だが、かなり本音だ。
一般のフィリピン人がゼロから始めてN4を合格するには1年以上かかる。
漢字や平仮名の読解ハードルがマッターホルン並みに高い。
しかし、日本語が話せるようになるということは、日本人の思考に近づくということで、そういう観点からは日本人のマインドと共存しつつ日本で生活する上で日本語の能力は必須条件なのだ。
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