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【セブの実態】『無職は英雄』のフィリピン人『無職は罪』の日本人?!

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働くことは悪という姿勢

コロナでECQ(自宅隔離)になる前後で全く生活環境が変わらない人達がいる。

それはタンバイと呼ばれるフィリピン人だ。

特に男性に多く、体だけ大人になり中身は子供のまま天真爛漫だったりするのが特徴だ。

我が家のある場所はセブのB級ビレッジの位置する住宅街なのだが、通称タンバイ通りと呼ばれる大人の楽園が存在する。

それはタンバイ(スタンバイの略らしい)で仕事にありつくのを待っているということからタンバイという名前で呼ばれるようになったらしいが、仕事を待っている様子は全くしない。

タンバイ達がタンバイとして存在出来るのは「OFW(Oversea Filipino Worker)おーばーしーふぃりぴのわーかー」と呼ばれる海外出稼ぎ者による経済支援があるからだ。

日本とは真逆の人生観を持つフィリピン人はこの奇妙な現象を当たり前の事として受け入れている。

中には自分だけ頑張って家族が無駄遣いしていることに憤りを感じるフィリピン人もいるらしいが、国全体としてみると生態系のバランスがとれているといえよう。

ECQの間にガレージで縄跳びをするようになり、丁度縄跳びが終わった頃に庭掃除に出て来た大家の奥さんがチカチカ(世間話)をしてくるようになった。

他人の噂話が大好物のフィリピン人はこちらが聞いてもいない近所の人の素性を勝手に話し始める。

うちからビレッジのゲートへ向かう道は通称「タンバイ通り」と呼ばれており、特に夕方になるとバドミントンをしたり楽しそうに遊ぶタンバイ達が観られるスポットである。

大家の奥さんによると、その一角は全部親戚で、元はセブ市でクリニックを構えるドクターだったらしい。

長女がイギリスにナースとしてOFWしにいって、続けて妹2名がカナダとアメリカにそれぞれナースとして働きに行った。

ドクターがナースに格下げして海外へ行くケースはかなりポピュラーなのだ。

OFWにもランクがあり、ドメスティックヘルパーという家政婦はフィリピンと大して変わらない給料らしいが、A級のナースになると米ドルで月収5000ドルを超えるらしい。

3名のドクター姉妹が養っているタンバイの数はざっと15名なので一人で5名の無職男を養っていることになる。

日本では誰かに支えて貰うことは恥で、フィリピンは逆に支える側も支えて貰う側もそれを誉と感じるのだ。

私が昔サラリーマンをしていた頃に坂井という同じ歳の奴がいたのだが、彼のオヤジは某有名企業の重役でそのコネを使ってゼネコンへ入社したのだが、その事実がどこからか漏れてしまい、本人は物凄く落ち込んでいた。

フィリピンならオヤジが有名企業の重役でさらにそのパワーで入社した事を自ら吹聴して回る傾向にある。

そういった日本と真逆のマインドがOFWという一見アンフェアーな世界を支えているのだ。

OFWしている側はタンバイ家族の無駄遣いについて多少の愚痴を言いつつも「Breadwinner(ブレッドウイナー)」という一家の大黒柱という立場に酔っている。

日本と真逆の価値観

フィリピンは40年前の日本みたいだと言われるが、それはインフラ的な側面であり、中身は江戸時代だ。

なぜなら遊び人の金さんが粋な生活を優雅に満喫しているからだ。

ちょい悪ボサツ
わしをタンバイにして下され!!
ティム
あなた日本人だからダミ(ダメ)

仕事が生きがいの日本人にはピンと来ないと思うが、フィリピン人は自分と家族の人生が最優先。

たとえドクターの患者が死にそうでも日曜日にファミリーの誕生日会があれば「キタキッズ サカビラン ブハイ(あの世で会おうぜベイベー)」と平気で言える常識感があるのはホント。

もちろん一生懸命働いているフィリピン人もいるのだが、その人達はタンバイとしてのレールから外れた異端児で私を含めOFWにぶら下り昼間は皆で麻雀し、夕方からバドミントンに興じたいに決まっている。

近所のタンバイが天真爛漫に遊ぶ姿が連日眩しくて仕方がない。

 

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モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

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