フィリピンの闇 フィリピン人ってどんな人

【実録】女囚さそりリターン|フィリピン女子刑務所は想定以上にヤバかった!!

投稿日:2020年11月7日 更新日:

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貧困とモラル

ちょっと危なく楽しい貧国フィリピン。

犯罪件数が日本の何倍とか言う問題ではなく、日本から飛行機でわずか4時間程度とは思えないほど全く別次元の世界だ。

フィリピン人は陽気で人懐っこいという言われ方をするが、それは嘘ではない。

端的に言えば、「よそよそしい日本人」に比べ「馴れ馴れしいフィリピン人」という形容がぴったり。

それはひとえに、自分と他人の垣根の高さの問題である。

海外で生活をし、客観的に母国を遠くに眺めれば、日本とは自分と他人の垣根が果てしなく高い国だ。

他人に迷惑をかけないというのが日本人として生まれた瞬間に負う絶対的理念であり、それがネガティブな方向へ進むと、孤独や孤立という状況へと発展するのだろう。

また日本の闇ともいえる孤独死もここから来ている気がしてならない。

フィリピンへやって来た日本人が真っ先に感動するのはこの人と人の垣根の低さだ。

自分と他人の区別がないので自分が楽しければきっと相手も楽しいと思うポジティブシンキング。

だからタクシーに乗っていても、ラジオでドライバーが好きな曲がかかると当然客もそれが好きだと思い、ボリュームを上げて歌いだす。

日本人がフィリピン人を形容する際のお馴染みの表現「ホスピタリティ溢れる」というのは正にここから生まれていると言っても過言ではない。

しかし、万物には表裏がある。

この他者に対する垣根の低さが犯罪率の高さへと繋がっていると考える。

他人が持っている財物への認識も薄くなり、特に名前の書いていないオカニ(お金)への感覚が非常に大雑把。

つまり、こっそり頂く際に「神様からのお恵み」だと素直に思ってしまう。

一般的に貧困が犯罪率を上げると言われるが、それはフィリピンのみならず全世界共通であり、背に腹は代えられぬ事情が引き起こす結果論であるのだろう。

 

モラルハザード

しかし、フィリピンという国はどうもそれだけではない。

私の周辺で起きた犯罪の中で、現地の有名大学を出ている決して貧しくない中間層の女性が気軽に業務上横領を起こすケースもある。

 

 

友人の会社の経理担当者は横領が発覚する直前に辞めて姿をくらました。

警察へ通報する前に家族が会社へ謝罪しネコババした額をそっくり会社へ返金したので投獄されずに済んだのだが、当の本人は悪びれる様子もなくフェイスブックで自撮り写真をアップし続けている。

 

マクタン島のマダムR子のケース

私の記憶に強烈に残っている女囚R子。

2015年4月、ティムと私はセブ州ラプラプ市の刑務所にてR子と面会を果たした。

R子は保険ファンドのクライアントでティムが担当していた女性だった。

いかにもフィリピーノ好きしそうな色白なマダムで痩せたらきっと美人というフィリピンあるあるなタイプだった。

タンバイの夫(無職)と子供が2人と共にマクタン島の大型サブディビジョンの中に住んでいるらしい。

当時はマクタン島の工業特区メプサの某流通企業でアカウンタント(経理)の仕事をしていたのだが、会社の金を1Mペソ横領し逮捕された。

横領が発覚する前に転職し、韓国人が経営する旅行代理店で働いていたのだが、そこでも60万ペソを横領し、それがきかっけで前職の余罪の発覚へと繋がったのだった。

日本と異なり保険やファンドという将来に備えることに価値を見出すフィリピン人はかなり稀有。

そういう珍しい違いの分かるタイプの人が犯罪に手を染めてしまうのはなぜだろうか?

年に1回の保険料の納入の期限を過ぎて連絡が取れない。

フィリピン人の安否はフェイスブックを見れば分かるのだが、先月から更新が途絶えていた。

ひょっとして。。。

マクタン島の自宅を訪ねてみた。

入口にガードマンのいる広い住宅街。

住所を頼りに捜したがなかなかたどり着けない。

途中で何人かに尋ねたが、地図が読めないことで有名なフィリピン人。

当然ながら住所から特定の場所を説明するのがとても苦手なようだった。

30分ほど彷徨い、ようやくそれらしい家にたどり着いた。

2階建ての立派な家だ。

ゲート付近に小型のドーベルマンが繋いであり一丁前に牙を剥きこちらを威嚇した。

私は犬に嫌われるタイプなのでなおさらだ。

するとR子の父親が出て来た。

歳の頃は60歳前後か、まるで尊師と呼びたくなる風貌で少し高圧的な口調。

何より一瞬でキナ臭い雰囲気を帯びていた。

そして、父親からの情報でR子が先月ラプラプ刑務所へ入ったという事が分かった。

父親は私が日本人だと知ると、早速ビジネスの話を持ちかけてきた。

2連続横領をしてしまったR子のモラルの薄さはひょっとしてあの父親から受け継いでしまったのだろうか?

年次保険料滞納の件で継続するならどうしても本人のサインが必要だったので刑務所へ面会しなければならない。

継続するための保険料は父親から払って貰うしかないのか?

とりあえずその足で刑務所へ向かうことにした。

 

フィリピンの刑務所はパラダイス

刑務所の面会に関しては特に予約は必要ないとのことだったが、面会時間が決まっている。

少し時間があったので、途中で差し入れ用にレチョンマノックとプソ(フィリピンおにぎり)、甘党の大好きなスニッカーズを10本購入した。

午後の面会時間が始まる前に受付を済ませた。

携帯電話やカメラの持ち込みは禁止。

受付を済ませた順番に10名ずつ呼ばれ、我々は丁度4組目となった。

面会囚人の名前を確認される。

そしてIDを出すように言われ、私は笑顔が自慢のS&RのIDを提示した。

しげしげと私の顔とIDを見比べる女性刑務官。

とりあえず次へ進むことが出来た。

踵に切れ目のある緑色のスリッパに履き替えさせれた。

次は男女別れて身体検査。

薬物や凶器を隠し持っていないか確認されるのだ。

特に女性は股間に隠す場所を持っているので全裸でうさぎ跳びをさせられるという話を聞いた事がある。

そして無事検査小屋を通過し、中へ入ると広い畑が広がっていた。

その向こうにバスケをしている男性囚人の姿が見えた。

とても楽しそうなのは気のせいか?

あぜ道に沿って歩くと簡単なゲートがあり、玩具のような南京錠がかけられている。

そこに黄色い服を着た40歳位のフィリピーナが突っ立っていた。

面会だと告げた。

南米の映画に出てきそうなラテン熟女。

そしてハスキーな声で再度囚人名を聞かれた。

さっきの入口でも同じことを聞かれたが、ダブルチェックのつもりなのか?

そして右側に女子房があり、鉄格子から数名がまるで動物園の猿のようにじっとこちらを見ている。

「ほら、見なよ韓国人の男だよ」

私の事をコリアンと呼ぶヒソヒソ声が聞こえて来た。

そして20m程進んだ左側に広場があった。

どうやらそこが面会場らしい。

大きなテーブルが4つ並んでおり、先に差し入れを持って入った家族が大きなピザを拡げて食べている。

まるでモールのフードコートだ。

もうお互いに顔なじみとなっているのか、面会の家族から貰ったピザをムシャムシャ食べながら歩いている囚人がいた。

皆黄色いシャツにInmateと書いてあるが、一人だけ同じ黄色でも丈の短い際どい恰好をした若いフィリピーナの事がとても気になった。

色が白く、少し小柄でガテン系の日本人男性からするとドストライクなタイプだ。

囚人服の上からでもはっきりと分かる隆起したプリ尻をまるでドナルドダックのように左右に振りながら広場を徘徊している。

一体どんな事をしてぶち込まれているのだろうか?

想像ばかりが働いてしまう。

面会場内ではなんだか青臭い感じの匂いが漂っていた。

それは畑からの匂いなのか、それとも風呂に入っていない女囚人達の匂いなのか。。。

 

派手な囚人現る

20分程して派手なフィリピーナがこちらへ向かって歩いて来た。

R子だった。

以前とは別人のように痩せ陰残な目つきになっている。

そして何より下品に派手。

まるで昔川崎あたりにうろついていたヤンキーのような髪色に真っ赤なマニキュア。

痩せたら美人だという私の想像は当たっていた。

 

私はそれを見た瞬間「女囚さそりリターン」という謎のキャッチフレーズが頭を過った。

周りの囚人も思ったよりも派手で聞いてみると刑務所内に美容室があるらしい。

お金さえあれば何でも買える国なのだ。

買って来た差し入れを渡したが、レチョンマノックは後のディナーに食べるので取っておくということになった。

彼女は渡したスニッカーズを嬉しそうに頬張り、売店で買ったコーラでグイと流し込んだ。

そして、自ら犯罪に及んだ理由を愚痴りはじめた。

「前任者も同じことをしていて、なんで自分だけ。。。」

つまり、自分だけが罪をかぶって捕まりまるで被害者であるという口調だ。

そして、痩せた理由は決定的な寝不足らしい。

キャパを大幅に超える囚人の数により同じベッドを3交代シフトで使うので睡眠がまともに取れない。

刑務よりもそれが最も辛いと言っていた。

たしかに寝不足が最も痩せると言われているが、やはりその通りのようだ。

先ほどと同じように数名が鉄格子の中からこちらをじっと見ている。

目が合うと笑いながらウインクしながら投げキスをしてきた。

そこに悲壮感は全くない。

面会時間も営業時間いっぱいまでなら何時間滞在しても良いことになっているようだ。

フィリピンの塀の中は思ったよりもパラダイス感に満ちている。

書類にサインを貰い、父親が保険料を支払うという話を貰った。

その保険料が企業から横領されたものなのかどうかは詮索しないことにしよう。

 

フィリピーナの急所「ファザコン心」をくすぐる囚人服

 

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モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

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