コロナ帰国後の生活 ボサツ飯

モトボサツ危機一髪|ちょっと訳あってボサツ飯始めました

投稿日:2021年4月6日 更新日:

モトボサツです この記事を読んで1㎜でも幸せになって頂けたら幸いです よかったらボサツの応援クリック1回お願いします

にほんブログ村 海外生活ブログ フィリピン情報へ
にほんブログ村

O師匠
モトボサツという名の由来はこちらです

2013年~2016年 モトボサツ勝手にブログセブ島編 カテゴリー別

1,783view
【シーズン1】モトボサツ勝手にブログセブ島編|カテゴリー別記事

モトボサツです この記事を読んで1㎜でも幸せになって頂けたら幸いです よかったらボサツの応援クリック1回お願いします に ...

続きを見る

 

苦手な分野にこそ活路あり|50歳からの手習い?

時給1000円の馬鹿でも出来そうな内容のバイト選考に落ちた。

年齢?

恐らく並みの20代より屈強な身体だと思うのだが。。。

単純倉庫整理の仕事を拒否られる俺って一体?

たまたま定員になっただけというポジティブな解釈に至らないチームネガティブのキャプテン状態。

ティムとカワイイちゃんが日本へやってくるまで本格的に仕事をしないつもりだったが、そろそろ14年ぶり日本上陸冒険も終了し日銭稼ぎをしよう。

鈍った日本人感覚を取り戻せるだろうと短期アルバイトサイトへ登録し応募したが撃沈。

15年前まで確かに日本にいたはずの自分とのギャップ。

ドラスティックなまでのコントラストに現実味が湧かない。

 

 

しかし、本当に日本は外国人の手も借りたいほど人手不足なのか?

そうボヤいていたら、天の声が。

 

「ボサツさん、夜勤のバイトあるよ」

 

断る理由がない。

それどころか、治安の悪い夜勤とか俺にピッタリではないか?!

 

イノセント
ボサツさん、日本は夜でも治安悪くないのよ
モトボサツ
え!?

 

世界一治安の良い国。

深夜だからって危ないワケがないか。

そして初バイトの日時、指定された住所へ行ってみた。

思むろにドアをノックすると男性が出て来た。

歳の頃はそうさのぉ、48歳位か。

どうやらその人が先輩スタッフというわけらしい。

彼は福岡の男らしく無骨だが礼儀正しく私に接してくれた。

1年間そのバイトを行い、昼間は某企業で会社員をしているらしい。

つまり夜勤明けに昼間の仕事をするというジャパユキ上がりのフィリピーナのようなハードワーカー。

気になるのはなぜ彼がキッチンで料理をしているのか???

まさか俺も。。。

胸騒ぎ。

地球上で最も苦手とする分野といえば料理。

男子厨房に厨房に入らず。

古来から九州では「男たるもの厨房に入らず」という素敵な風習があり、私の父も料理はおろかキッチンにいるのを一度も見たことがない。

特に昭和中期生まれの私の時代では家庭科の料理実習の時間は男子は皆欠席するという前時代的な社会であった。

しかし、業務の認識に錯誤があったとはいえ、一旦引き受けた以上今更帰るわけにはいかぬ。

秘守義務があるので詳細は割愛するが、先輩スタッフの説明によれば私の任務はと某施設利用者へ晩飯と朝飯を利用者へ提供することだということだ。

 

「レシピあるから大丈夫ですよ(笑」

 

一般的にはそうかもしれないが、レシピに縛られると言い訳が出来ない。

大型冷蔵庫の側面にマグネットで献立とレシピが貼られている。

ふと、14年間も日本を離れフィリピン料理以外の名称をすっかり忘れてしまっていることに気付いた。

先輩スタッフは献立を指さしさらっと説明してくれたが、内容が全く頭に入ってこない。

私の不安をよそに「とりあえずやればできるけん」という九州男児スタイルで超ショートカットで研修らしきものが終了した。

そして、私のシフトの日がついにやってきた。

完全なるワンオペで誰も助けてくれない。

冷蔵庫に貼られてあるレシピに目を通した。

まるで難解な古文書でも眺めているかの如く、前回と同様、レシピの示す趣旨が全く頭に入ってこない。

 

白身魚のポン酢炒め

そもそも白身魚のポン酢炒めという食べ物を食べた記憶がない。

この時初めて、日本の食べ物を食べた事のないフィリピン人スタッフがセブの日本食レストランで激塩辛い和食を作ってしまう理由が分かった気がした。

南国フィリピンには酢を使った酸っぱい料理が多いが、ポン酢を使った料理なんて存在しなかった。

レシピに書いてある「魚は解凍して一口大のそぎ切り」って何だ?

伝家の宝刀備前長船で竹に巻いた藁をバサっと試し斬りにしたことはあるが、包丁を料理するために握ったことは。。。たぶん殆どない気がする。

グーグル先生ぇ!!

ズボンのポケットからスマホを取り出しキーワード検索。

刃を寝かせて薄く削ぐように切ると書いてある。

 

 

ふふふ、そんな事なら任せてくれ。

ガチガチに凍りついてある白身魚を電子レンジへ放り込み解凍ボタンをオン。

しかし、最近の電子レンジは多機能で解凍どころか、ムニエルっぽく想定外の姿に。。。

削ぎ切りのセオリー通り包丁を寝かせ薄く切ろうとしたら、包丁がなまくらだったのかスケソウダラという名の魚がバラバラ事件!!

変な汗が額に浮かぶ。

ここにティムはいない。

頼れるのは己のみ。

相談する相手もなく、山でランボーが保安官相手に戦ったような孤独な状況だ。

左腕のGショックを見ると食事の時間が刻々と迫っている。

いや、ダイジュブ(大丈夫)。

お客さんはきっと食べやすくバラバラにされていると解釈してくれるかもしれん。

もし怒られたらそう答えよう。

しかし、どこに何があるのかわからん。

調味料はキッチンのどこに隠してあるのか?

冷蔵庫の中なのか、収納棚なのか?

研修の時にそういう知識をインプットして欲しかった。

実は私はティムと違い探すという作業が非常に苦手なのだ。

醤油はどこだ?!

私の常識では醤油は冷蔵のイメージがないので収納棚を捜索したが、結局なぜか冷蔵庫の中から発見された。

レシピ通りにやろうとして無残にも失敗するわ、調味料の在り処を探すのに時間と体力と知力を消耗してしまう。

これは罰ゲームか?

 

カリフラワーの煮物

カリフラワーを冷凍庫の中から発見。

一応レシピ通りにやったつもりだが試食してみるとまるでフィリピン人が作った料理みたいに塩辛い!

鶏ガラスープの素を入れすぎたのか?

それとも醤油?

ああ、どうしよう。

日本人にそのまま出したら絶対に怒られる。

すると、もう一人のボサツが助言を始めた。

 

ちょい悪ボサツ
湯煎し薄めちゃいなよ
モトボサツ
え、そんな事してダイジュブ(大丈夫)なの?
ちょい悪ボサツ
もし怒られたら素材の味を生かしてみたって言えば筋は通るだろ?
モトボサツ
あんたワル、いや頭イイなぁ

 

悪いボサツさんの言う通り湯煎し味を薄めることにした。

そしてイメージ通りに実践し恐る恐る試食してみると。。。

うへっ、マズい。

不気味な薄さだ。

 

ちょい悪ボサツ
自分への不信感がきっとマズいはずという先入観を生んでいるだけだ
モトボサツ
たしかに、俺が作った料理が美味いはずがないって自己暗示しとるとです

 

フィリピンで鍛えた自己肯定満載な自問自答。

 

ナスのちくわあえ

ナス、ちくわは縦半分に切って斜め切りにし、ナスは水に晒し、共に茹でて水気を絞り、調味料を合わせあえる。

何が言いたいのか分からん。。。

よっぽど法律の論文のほうが分かりやすい。

縦半分とはジャイアント馬場の必殺技「脳天唐竹割り」すれば良いのか?

縦長に切れた食材を巻き藁でも着る感覚で斜切りすれば良いのだ。

独り言をブツブツと言いながら自己肯定感を維持する。

切った食材をゴマ油と醤油でグルグルに混ぜた。

本当にこれでいいのか?

試食してみたが非常に不安だ。

 

みそ噌汁

またレシピに謎の暗号が書いてある。

大根はいちょう切り、ふと葱は小刻みにする。

「いちょう切り」って何だぁ???

胃腸か、それとも銀杏か?

基本的に大根のような円柱の物体は輪切りか斜切りという概念しか持ち合わせていない。

グーグル先生!

スマホをポケットから取り出した。

 

 

つまり、普通に輪切りにしたものを90度に四分割するだけという事だ。

なぜ素直に「4等分または8等分せよ」と言えないのか?

やはり料理の世界も法律と同じで簡単なことを複雑に表現し自己満足感を高める世界。

 

ボサツ飯、第一号ついに完成

食事開始時間30秒前。

ついにボサツ飯が誕生した。

記念すべき第一号だ。

 

 

これを仕上げるために自爆ボタンを3回以上押しそうになった。

感慨深い作品だ。

フィリピン生活もそうだったが、困難の数だけドラマが生まれる。

しかし、マズいと言われた時の言い訳も用意したとはいえ、これを食べる人(被害者)の反応が非常に気がかりだ。。。

モトボサツの運命はいかに!?

次回へつづく。

お楽しみに。

 

追伸

子供の頃にやっておけばよかったランキングに「そろばん」や「公文」はお約束だが、「料理」というカテゴリーも今更ながらサバイバルリテラシーとしての重要性を感じて止まない。

カワイイちゃんとティムがやってきたら父娘で料理を作りフードパンダでボサツ飯配達しようかな。

 

料理はすごい!: シェフが先生!小学生から使える、子どものための、はじめての料理本

 

もしこの記事がお役にたったらランキング応援クリック1回グリっとお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログ フィリピン情報へ
にほんブログ村

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

-コロナ帰国後の生活, ボサツ飯

Copyright© モトボサツ勝手にブログセブ島編vol2 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.