コロナ帰国後の生活

ひろゆき氏がディスるカースト底辺「ウーバーの配達員」に志願した理由

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2013年~2016年 モトボサツ勝手にブログセブ島編 カテゴリー別

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【シーズン1】モトボサツ勝手にブログセブ島編|カテゴリー別記事

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貪欲かつ底辺から這い上がる感覚

2020年のコロナ禍突入からずっとフラストレーションが溜まっていた。

フィリピンのロックダウン生活で収入が途絶え、そこから日本へ単身上陸。

2月、3月とセブ島の家族と自分の生活の二重出費が始まった。

これまでの人生でただ預金が減り続けるという事をほぼ経験していなかったので、このもどかしさは半端ない。

しかし、この悶々とした感覚は1円でも貪欲に稼ぎたいというモチベーションへ変わりつつあった。

私の人生の中で決定的に欠けていたオカニ(お金)への執着心だ。

子供時代から欲しい物はほぼ与えられ、ライスに塩をかけて食うというレベルの貧乏をしたことがなかった。

単純にラッキーな人生だったのだが、人間なんてないものねだりの塊。

「子供の頃から貧乏で修学旅行も行けず、そのハングリー精神が今の成功を生んだ」という成功話を聞くと深く嫉妬心が擽られた。

それは成功した事ではなく、貧乏が生んだハングリー精神に対してだ。

自分の中で決定的に欠けていたその守銭奴ともいえる渇望。

昔、自分で事業を起こした時も周りの社長のように熱くなれない自分をもどかしく思っていた。

激しい金銭欲とは本能レベルの話なので左脳的意思や目標設定ではどうしようもないのだ。

 

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ウーバー先輩現る

モトボサツ
ウーバー配達員に登録したんですよ

「ボサツさんの学歴と経歴で配達員とかありえないでしょ?」

 

ハローコーヒーで頻繁に飯を奢ってくれる友人T氏は半ば呆れたような顔で言った。

 

モトボサツ
1円でも多く稼ぐという感覚に飢えてるんです

 

こういう事は堂々というものではないのだろうが、コロナ禍でたまったフラストレーションとこれまでの人生で決定的に書けていた守銭奴的欲求について語った。

安定した月給サラリーマンだと稼ぐという感覚には成れない。

スティーブジョブズで有名な「ステイハングリー ステイフーリッシュ」はただの綺麗ごとではなく快感を得るための要件。

 

「あんたがウーバーイーツの配達員?」

草葉の陰で亡き母が悲しむ姿が見える。

 

モトボサツ
しかし、お母さん、フィリピン上がりの俺にはもう怖い物はなかとです。

 

ひろゆき氏がウーバーイーツの配達員やったら人生終わるみたいな事を言っているが、ある意味当たっている。

しかし、彼のように要領良く合理的に生きる今時の生き方が好きならフィリピンで生活などしていない。

 

私の人生は既にレールから外れるというドメスティックな話ではない。

セブ島のジャングル生活からスタートし、フィリピンというアジア底辺国で糧を得ながら10年以上生きていた。

日本でウーバーイーツの配達員から這い上がるフィリピン上がりの男のストーリーがあっても良いだろう。

 

それから1週間後、またT氏からハローコーヒーに誘われた。

 

「ボサツさん、私の会社の元社員も同席で一緒に飯食いませんか?」

 

ハローコーヒー清水店。

福岡で最も愛すべきスポット。

予告通り、彼の会社の元社員の男性と一緒に飯を奢られた。

 

 

格闘家のような風体の男性H氏は数年前にフランス駐在から日本へ帰国し、今は行政書士として独り立ちする為に準備中だとか。

その間の糧としてウーバーイーツの配達がメインの収入だというではないか!

そういうことか。

その会食でウーバー配達の大先輩を私に紹介してくれたというわけなのだ。

先に主たる要件をあえて言わないのがT氏特有のセンスなのだろう。

ウーバー先輩H氏は週に6回稼動しているという。

彼の直近の釣果を見せて貰った。

 

 

一週間で8万円前後。

けしてコスパが良いとは言えない薄利多売の世界で週に8万円の稼ぎはあっぱれ。

 

「以前は1回の単価が500円あったんですが、いま300円とかに下がったんですよ」

 

モトボサツ
月に30万円は軽く超えてそうですよね

 

「これは引かれる前ですけどね」

 

引かれる前とは一体?

そのはあえて聞かなかったが、現金払いの客からの売り上げがそのまま入っているということだろう。

クレジットカード決済の客の分は純粋に自分の売り上げだが、現金払いの客の分はウーバーの取り分も受け取ることになり、あとからクレカ経由で請求が来る仕組みなのだ。

 

ちなみに私に限った事かもしれないが、ウーバーイーツの配達員として登録を開始したのが6月の初旬。

そこからなかなか手続きでGoサインが出ず悶々と待ち、ようやく6月20日に配達の許可メッセージがやってきた。

しかし、ウーバッグと呼ばれるロゴの入ったあの黒い行商バッグはアマゾンやメルカリで自分で入手しなければならない。

入居審査を含め審査系が弱いコロナ帰国民はウーバーの審査でもひょっとして却下される可能性を感じていた。

だから完全にGoサインが出るまでバッグの購入を見合わせていたのだ。

そして6月26日、遂に全ての準備が整った。

 

 

最も緊張する「はじめの一歩」

今日は最低1本は達成するぞ。

そう決めたくせにUberと書かれた黒いバッグを見ると急に気持ちが萎える。

学校に行きたくない小学校時代を思い出す。

あれだけ羨望した貪欲さがまだまだ足りないというのか?

いやいや、今更後には引けぬ。

最初の1軒目さえ乗り越えたらあとは道が開けるだろう。

習うより慣れろ。

結果がどうなろうと1軒やったら家に戻り一人反省会議を行うことで自分に折り合いをつけた。

 

つづく

 

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モトボサツ

2年のセブ島ジャングル生活を経てビサヤ語を習得。その後タガログ語も同時に習得し、最後は英語という逆ばりメソッド。現在生命保険、医療保険コンサルおよびビジネス通訳を兼ねる。元セブの大学にて3年間ストリート系日本語教師の経験あり。

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